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割烹としポン酢株式会社
長崎特産「ゆうこう」などの柑橘類を用いたポン酢を欧州へ

農林水産物・食品

地元長崎産を中心とした旬の食材を料亭伝統の味でもてなす日本料理店「割烹とし」。同店で提供していたポン酢が、来店客に好評だったことがきっかけとなり2009年に会社を設立。このうち、長崎のみで産出する柑橘類ゆうこうと、ざぼんを用いたポン酢を商品化し、フランスとベルギーに輸出している。

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HORECA EXPO 2015(ベルギー・ブリュッセル)出展の様子

長崎市長の働きかけで商品を開発、輸出へ

漁獲量全国2位を誇る長崎県は、新鮮で豊富な食材に恵まれています。それら山海の旬の食材を料亭仕込みの味わいで提供しようと、1978年に佐藤虓治(こうじ)が日本料理店「割烹とし」を長崎市に開店。以来、多くのお客様に愛され続けています。

当店ではお客様に自家製の調味料を提供していますが、2007年、長崎市長から「ゆうこうやざぼんを生かして何かつくれないか」との提案を受けました。ざぼんは長崎に伝来後、九州各地で伝統的に栽培されていますが、ゆうこうは長崎でのみ自生する稀少な柑橘類です。試行錯誤を繰り返した後、それぞれポン酢にして店頭で提供したところ、お客様から好評を得ることができました。

このポン酢を商品化するため、2009年に割烹としポン酢株式会社を設立しました。当社ポン酢は、長崎県産品新作展など複数の賞を受賞するなど、高い評価を得ましたが、アジア等のバイヤーとの商談では、なかなか評価が得られず、苦戦していました。そんな中、「割烹とし」のお客様である国内商社の方から、国際味覚審査機構(iTQi)に挑戦してみてはどうかとのアドバイスを受けたのをきっかけに、2013年にiTQiに出品。ゆうこうのポン酢が最高三ツ星を、ざぼんのポン酢が二ツ星を獲得しました。その結果、別の国内商社からオーダーが入り、フランスへの輸出を開始することができました。

その後も、福岡、佐賀、長崎県3県合同の商談会でベルギーの商社と商談が成立し、以来、長崎県やジェトロ・ブリュッセル、ジェトロ長崎のサポートを受けながらフランス、ベルギーへのポン酢の輸出を継続しています。

優れた食材を海外の料理人に広めたい

ジェトロ長崎には、アジアのバイヤーとの商談をしはじめていた初期の頃から相談していました。貿易に関する専門用語や、輸出に伴う各種証明書の手配など、全てが初めての経験ばかりで分からないことだらけでしたが、バイヤーからの連絡を受けるたびにジェトロ長崎を訪ね、現地の制度や規制の調べ方、返答の仕方などについてアドバイスを受けたことで丁寧に対応することができました。

iTQi授賞式当時、ブリュッセル所長からの「ベネルクス3国では日本食市場の開拓の余地が大きい」との助言を胸に意欲的に活動を続けています。毎年、ブリュッセルに出張し、現地で開催する食品分野見本市への参加、日本食を扱う商社や小売業・レストラン等との商談会の参加、有名レストランのアポイントメント取得や営業への随行と、毎年形を変えて、具体的な販路開拓につながる提案をジェトロ・ブリュッセルから受けています。

今後は、更なる欧州への輸出量拡大のため新たに北欧や英国、ドイツにも販路を拡げたいと考えているほか、北米にも輸出を試みる予定です。

また、長崎県内で輸出への関心を持っている企業が集まり、商品の知名度向上と国際的な品評会での受賞を目指してIBAN( Inter-national Brand Award of Nagasaki )を2016年3月に設立しました。IBANではハム・ソーセージ、緑茶ブレンド、清酒、そうめん、菓子…とそれぞれ異なる食品を製造している8社で構成しており、これから輸出に取り組もうという企業には、当社から輸出の進め方やノウハウを提供しています。そのほか、互いにバイヤーを紹介したり、各社間でタイアップした商品を販売するなど協力しあっています。例えば、長崎県商工会連合会がANUGA(ドイツ・ケルン、2017年10月)でジェトロが主催したジャパンパビリオンに出品した後、当社がフランスとイタリアのシェフに、IBAN各社の食材を用いた料理の実演を依頼したことで、長崎では思いつかなかったコラボレーションのアイデアを、料理という形で分かりやすく提供してもらうことができました。

長崎県には唐人菜、辻田白菜といった伝統野菜や、熊本原産のナンカン(南柑)や京野菜の栽培に取り組む農家がいくつもあります。ゆくゆくはこれら長崎の優れた農水産物を、欧州をはじめ海外の料理人に広めていくことを目指しています。逆に海外からもシェフを招いて、彼らの目線で水産物の品質の高さや種類・量の豊富さ、農産品の素晴らしさを体感してもらい、長崎の食材がいかに優れているかも伝えていきたいです。

ジェトロ活用のメリット

海外事務所(ブリュッセル事務所)で現地の市場や事情に通じている方から、具体的な販路の紹介を毎年、数多く受けています。貿易を進める際、相手方から受ける専門用語や各種の証明書の手配など、判らないことを1つ1つ、国内事務所(長崎事務所)のサポートを受けることで、解決していくことができます。

ジェトロ長崎 小谷哲也から

「ことはじめ」の地長崎ならではの、地産の柑橘類を生かしたポン酢を生産し、コツコツと販路を開拓されてきました。今後の輸出先や輸出額の拡大に加えて、長崎県内産の食品輸出の裾野の拡大にも関心が高いです。

写真 ジェトロ長崎 小谷 哲也

割烹としポン酢株式会社 代表取締役 佐藤トシ子

ご利用いただいたジェトロのサービス

  • 展示会・商談会への参加
    海外販路開拓のきっかけとなる展示会・商談会への出展をサポートします。
  • 貿易投資相談
    本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。

割烹としポン酢株式会社

長崎県長崎市中町5-22
Tel:095-825-4452
URL:http://www.kappoutoshi.com/外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます
代表者:代表取締役 佐藤 トシ子

従業員:3名
資本金:50万円
事業内容:ポン酢、総菜の生産・販売
目的 :輸出
対象国・地域:フランス、ベルギー

2018年7月

関連情報

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