株式会社
ジェトロのフル活用で無事に工場設立、販路拡大へ
モータメーカーである同社は、設計・加工・組立の一貫生産体制を整え、駆動・制御系から機構設計までのシステム部品をトータルで提案できる強みを持つ。「高効率」「小型化・薄型化」「低騒音・低振動」を徹底追求することで環境に配慮しながら、快適性を高めている。視覚・学習障害者の自立と社会参加をサポートする福祉・生活支援機器の開発にも取組んでいる。
長野県上田市 ウェブサイト
- 海外ビジネス経験
- :あり
- 目的
- :海外進出
- 対象国・地域
- :米国、ドイツ、インド、タイ、中国、香港、台湾、メキシコ

メキシコ シナノケンシ グアナファト工場
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ジェトロ活用のメリット
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セミナー、貿易実務講座、出版物、ビジネスライブラリーで基礎知識を習得したほか、現地経験豊富なジェトロの駐在経験者が貿易投資相談に対応することで、メキシコの現地情報を日本国内で収集することができた。
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ご利用いただいたジェトロのサービス
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- 貿易投資相談
- セミナー・講演会
- 貿易実務講座
- ビジネスライブラリー
- 世界のビジネスニュース(通商弘報 )/出版物
- 専門家による新興国市場開拓支援サービス
- ジェトロメンバーズ
駐在経験者の情報でメキシコ進出が着実に前進
同社は、1982年に米国に現地法人を設立して以来、海外展開を進めてきており、約30年前から中国に製造拠点を持つほか、欧米、アジアなどに販売拠点を有している。主力商品である車載モータの北米顧客への納期を短縮し競争力を高めるため、2012年にメキシコ生産を検討し始めたものの、同国については全く情報がないところからのスタートとなった。
現地情報を入手するため、早速社内の担当者2名が、東京にあるメキシコ大使館経済部を訪ねたところ、メキシコにも拠点を持つジェトロを紹介されたことから、ジェトロを利用することとなった。
ジェトロ本部(東京)の海外調査部のメキシコ駐在経験者による貿易投資相談を受けた同社担当者は、さらに「メキシコ経済の基礎知識」を読み込み、ビジネスライブラリーで必要な資料を閲覧、ジェトロ長野の貿易実務講座も受講するなど、ジェトロを活用して積極的に情報収集、メキシコビジネスに取り組む上での基礎知識を習得した。その上で、NAFTA、マキラドーラ、PROSECなどの複雑な各種優遇制度の優先順位や、日本とは異なる通関費用など、不明な点はジェトロに相談をしながら着実に準備を進めた。

工場内
ジェトロのフル活用で無事に工場設立、販路拡大へ
13年に初の現地調査を実施する前には、ジェトロ・メキシコが作成したサプライヤーリストや管理部門を請け負うシェルター会社の情報を入手。投資環境、進出形態、賃金コスト、流通、関税、治安情報など、候補地別のマトリックスを作ることで、優先順位を付けて効率的な出張スケジュールを組んだ。出張期間中はジェトロ・メキシコを訪問し最新動向を把握するとともに、帰国翌日には東京で貿易投資相談を受け、現地で得た情報を再確認した。
さらに14年からは新興国進出支援サービスを活用。メキシコ駐在経験を持つジェトロ専門家が出張に同行し、内装業者とのやりとり、現地スタッフ採用面接などをサポートした。結果、当初計画に遅れることなくグアナファト州に開いた工場は15年6月に量産開始、7月に初出荷した後、順調に量産体制に移行している。
自動車関連企業の集積が進むメキシコでも、車載用モータを生産しているメーカーは限られている。同社のメキシコ事業は順調な滑り出しを果たし、メキシコ国内での販路拡大という次の段階に進んでいる。
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シナノケンシ(株)
代表取締役社長 金子 元昭 氏 -
100周年に向けた『-New Ideas in Motion-「安心」「快適」の未来を動かす』というビジョンのもと、欧米・アジアに展開するグローバル企業として成長していきたい。

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ジェトロ
海外調査部米州課 中畑 貴雄 -
難解な制度を正確に理解しようという担当者の意欲は強く、東京での貿易投資相談が8回、メールを含めると計14回。担当者の熱意が円滑な操業開始に結びついた。

ご利用いただいたジェトロのサービス
- 貿易投資相談
本部(東京)、大阪本部、国内各地の貿易情報センターなどでは、お客様から電話、Fax、E-mailで寄せられるご相談にお答えします。
シナノケンシ株式会社
長野県上田市上丸子1078
Tel:0268-41-1800
http://www.shinanokenshi.com
代表取締役社長:氏名
従業員:850名 資本金:6億円
事業内容:精密モータ・アクチュエータ・モジュール、産業ソリューション機器 産業機器 福祉・生活支援機器
2016年3月