上海市、生活ごみ分別条例施行初日に623件の改善命令

(中国)

上海発

2019年07月05日

7月1日から上海市で「上海市生活ごみ管理条例」(以下、条例)が施行された(2019年3月6日記事参照)。

ごみの分別については、6月3日に習近平国家主席も「ごみの分別実施は人民の生活環境に広く関係し、資源の節約にも関係するとともに社会文明レベルを体現する重要なものだ」と、ごみ分別の重要性と着実な実施を強調した。

上海市の発表によれば、条例施行の初日には市内の管理執行部門の係員3,600人が4,216カ所を検査し、623件の改善命令が出された(内訳は表参照)。

表 条例施行初日(7月1日)の取り締まり状況

また、生活ごみの分類に関し20件の違法行為があり、うち「分類が不十分」が17件、「分別収集容器の未設置」が3件あった。条例によれば、指導に従わず、分別収集容器が未設置の場合は500~5,000元(約8,000~8万円、1元=約16円)、分類しない状態が改善されない場合、企業には5,000~5万元、個人には50~200元の罰金が科される。

ごみ分別に不慣れな住民のために、上海市政府は何度も条例の内容や分類方法を通知している。ごみ収集所には分別表が貼られている。

写真 ごみ収集処に貼られているごみ分別表(ジェトロ撮影)

ごみ収集処に貼られているごみ分別表(ジェトロ撮影)

ネットでは、メキシカンビール「コロナ・エキストラ」のお供のライムについて、瓶の中に入ってしまったライムの取り出し方、瓶に入れずに味わえる飲み方など、いかに分別しやすくするかを発信するウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますもある。

上海市で始まったばかりの生活ごみ分類だが、生活習慣を変える取り組みでもあり、定着にはまだ時間がかかりそうだ。

写真 上海市内のごみ収集所の様子(ジェトロ撮影)

上海市内のごみ収集所の様子(ジェトロ撮影)

(高橋大輔)

(中国)

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