吉林省、第1四半期のGRP成長率は2.2%

(中国)

大連発

2018年05月17日

吉林省統計局の5月3日の発表によると、同省の2018年第1四半期(1~3月)の域内総生産額(GRP)は2,659億2,900万元(約4兆5,200億円、1元=約17円)、成長率は2.2%だった。

東北3省の中では、黒龍江省(5.6%、2018年5月11日記事参照)、遼寧省(5.1%、2018年5月2日記事参照)と比べ最も低い成長率となった。産業別では、第一次産業が前年同期比3.1%増の141億1,400万元、第二次産業が1.2%増の1,232億6,900万元、第三次産業が3.4%増の1,285億4,600万元だった(表参照)。

一定規模以上の企業(注)の工業付加価値額は1.2%増となり、前年同期比で3.7ポイント低下した。同省の重点産業別では、冶金(やきん)建材産業(4.7%増)、自動車製造業(3.8%増)、エネルギー工業(3.6%増)、紡織工業(1.8%増)、食品産業(1.4%増)、医薬産業(0.4%増)が前年同期比で増加した。一方で、石油化学工業および情報産業はそれぞれ0.1%減、7.9%減と前年同期比で減少した。

その他指標では、固定資産投資総額(農家を含まない)が8.6%減だったほか、貿易総額は0.1%減の326億4,900万元と減少した。社会消費品小売総額は、5.0%増の1,789億2,100万元だった。

吉林省の2018年第1四半期のGRP成長率は2017年通年(5.3%)よりも3.1ポイント低下したが、同省統計局は第1四半期の経済動向について、「安定して推移するとともに、経済の転換と高度化の成果が継続して表れている」とした上で、「サービス業が経済成長の主な動力になっている」とした。同省統計局によると、第1四半期の同省のGRP成長率に占めるサービス業の寄与度は62.7%に達した。

表 吉林省の2018年第1四半期(1~3月)主要経済指標

(注)その年の主な業務による売上高が2,000万元以上の工業企業。

(匂坂拓孝)

(中国)

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