アジア最大規模の中国環境博覧会が上海で開催

(中国)

上海発

2019年04月24日

上海の新国際博覧センターで4月15~17日、「第20回中国環境博覧会」(以下、環博会)が開催された。環博会は、中国環境科学学会、全国工商聯環境商会、中国再生資源回収利用協会、ミュンヘン博覧集団および中貿ミュンヘン展覧(上海)が共催した。環博会はアジアで最大級、世界2位の規模の環境をテーマとした展示会で、出展面積は15万平方メートル、25カ国・地域から2,047社が出展した。主催者発表によれば、来場者数は前回(2018年)開催時より1割増の7万3,097人(58カ国・地域)だった。

今回の環博会は、総合対策、水、大気、土壌、固体廃棄物に加え、新たに環境対策に必要な観測・計測機器など、サービスに関する展示も加わった。

日本企業は、ジェトロ上海事務所が後援するジャパンパビリオンに14社出展した(2019年4月24日記事参照)。ジャパンパビリオン以外にも、水処理、大気汚染対策(VOC対策)、観測・計測装置などのホールに出展した企業があった。そのほかドイツ企業約100社、米国企業約60社、イタリア企業40社などが出展した。

イタリア環境領土海洋部の担当者は「イタリアパビリオンに参加した25社の出展内容は、水、土壌処理、ごみ処理などイノベーションソリューションに関するものが中心だ」と紹介した。

写真 開幕式の様子(ジェトロ撮影)

開幕式の様子(ジェトロ撮影)

写真 ジャパンパビリオンの出展風景(ジェトロ撮影)

ジャパンパビリオンの出展風景(ジェトロ撮影)

これまで、環博会は上海と広州で開催されてきたが、「中国西部環境保護の新時代」として、2019年は初めて成都でも開催される予定だ(開催期間は6月27~29日の予定)。製造業の拠点が内陸に移りつつある中、中国西部でも環境対策への関心が高まっている。同地域で操業する日本企業も対策が必要になってきており、環境分野の企業にとってはビジネスチャンスとなることも期待される。

(侯恩東)

(中国)

ビジネス短信 47ce46ee4c710b8e