建設機械見本市BAUMAに60万人来場

(ドイツ)

ミュンヘン発

2025年04月17日

ドイツ南部のミュンヘンで4月7~13日、建設機械の見本市BAUMAが開催された。BAUMAは、建設機械のほか、資材製造・加工、建設用車両、鉱業機械などを対象として、3年に1度開催される同分野では世界最大規模の見本市で、今回は200を超える国・地域から約60万人が来場し、57カ国から3,601社が出展した。日本からは約70社が出展した。主催者によると、ミュンヘン展示場の屋内と屋外の全ての展示スペース(61万4,000平方メートル)を使用しているものの、出展希望者が多く、400~500社がキャンセル待ちしていたという。

建設業界では、技術者不足やサステナビリティーへの対応が急務となっていることから、今回のBAUMAでは、気候中立に向けた戦略、代替動力源、建設のネットワーク化、持続可能な建設、鉱業・資源開発の課題を主要テーマに設定した。日本企業もエネルギー効率の良いフル電動ショベルカーや、作業員の負担を軽くする柔らかい建機用ワイヤーロープ、工事現場用のバッテリー式パワーユニットなど、テーマに合致する製品を多く出展した。

出展した日本企業は「既に取引関係にある顧客に自社製品の優位性を競合他社の製品と比較してもらった上で、契約締結する場としてBAUMAは欠かせない」「世界各国から決定権のあるバイヤーが来場するため、取引がない国の市場開拓の第1歩として毎回出展している」などと語った。

屋外の展示スペースも広いため、音を出しながら建設機械の実演パフォーマンスをする出展者が目立ち、飲食スタンドが並ぶ一画もあった。また、主催者は、普段接することがない建設機械になじんでもらおうと、子供も招待している。商談や業界のトレンドを知る上で必要不可欠なビジネスイベントながら、BAUMAはそのにぎやかな雰囲気から、建設機械業界の3年に一度の祭りのような存在といった声も聞かれた。

写真 大型建機が立ち並ぶ屋外展示場(ジェトロ撮影)

大型建機が立ち並ぶ屋外展示場(ジェトロ撮影)

(鷲澤純)

(ドイツ)

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