第1回スポーツ投資フォーラムがサウジアラビアで開催

(サウジアラビア)

リヤド発

2025年04月16日

サウジアラビアの首都リヤドで4月7日から9日までの3日間、同国のスポーツ省と投資省の共催で、第1回スポーツ投資フォーラム(SIF)が開催された。2,800人以上が参加し、フォーラム関連のコンテンツが3,000万回以上デジタル視聴されるなど、多くの参加者の関心を集め、スポーツを重要な経済分野へと転換を図る国内外の関心の高まりを反映したものとなった。

フォーラムでは、民営化、インフラ整備、メディアやeスポーツへの投資の機会が強調された。サウジアラビアの国家改革戦略「ビジョン2030」の目標の一部である持続可能な経済成長を実現するため、同国においてスポーツが経済多角化に向けて着実に貢献していることが確認された〔4月10日付サウジアラビア国営通信(SPA)〕。

サウジデータ・AI庁(SDAIA)のエサム・アルワゲート国立情報センター長は、スポーツが伝統的な競技から、経済的、社会的、文化的な意義を持つ戦略的産業へと変貌を遂げている中で、スポーツ分野の発展に果たす人工知能(AI)の役割の重要性を強調した。AIはスポーツへの投資収益を最大化し、長期的な持続可能性を確保する大きな可能性を秘めていると指摘し、インフラ開発、スポンサー戦略、コミュニティスポーツプログラムに関する意思決定をする上で、データに基づく洞察が持つ価値について言及した。

また、ハイファ・ビント・ムハンマド観光副大臣は、観光セクターの発展におけるスポーツの役割を強調した。スポーツイベントなどに参加するために年間約2,400万人の観光客がサウジアラビアを訪れており、約220億リヤル(約8,404億円、1リヤル=約38.2円)の消費につながっていることを指摘した。

フォーラム期間中、50以上の団体が参加し、60件以上の投資協定が結ばれた。さらに、50を超えるセッションやワークショップも開催され、国内外140人以上の講演者が参加した。

(平田若菜)

(サウジアラビア)

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