カザフスタン対外貿易会議所、日本とのビジネス協力拡大に意欲

(カザフスタン、日本)

調査部欧州課

2025年04月18日

カザフスタン対外貿易会議所のムラト・カリムサコフ会頭を団長とした訪日団が4月16日、東京のジェトロ本部を訪問し、同国と日本の貿易やビジネス協力についてプレゼンテーションを行った(添付資料参照)。

カリムサコフ会頭によると、2013年以降の日本からカザフスタンへの直接投資額は合計で78億ドルを超え、日本は10番目に規模の大きい投資国、と述べた。2024年の2国間の貿易額は18億ドルになり、2024年8月にカザフスタン首都アスタナで開催された「中央アジア+日本ビジネスフォーラム」(2024年8月21日記事参照)には100社を超える日本企業・団体が参加したことに触れ、デジタル、農業・食品、資源、運輸・物流、観光などの分野で両国の経済関係が深まっていると強調した。

カザフスタンは海外から投資を誘致するため「国家デジタル投資プラットフォーム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を2024年に立ち上げた。カリムサコフ会頭は、国内外の行政機関や企業などの利用者がプラットフォームを通じて投資プロジェクトの選定と登録、プロジェクトのマーケティング、交渉やデューデリジェンス、投資契約の締結、進捗状況の確認などができると説明した。

カリムサコフ会頭は、カザフスタンの経済の優先分野として、機械、食品・農業、エネルギー、運輸・物流、化学・石油化学、鉱業・冶金などを挙げ、日本企業の進出と両国企業の協力関係への発展に期待を示した。

対外貿易会議所は、国内外の企業の支援、貿易の振興、投資の促進をするために設立された組織で、上部団体はカザフスタン国家企業家会議所「アタメケン」。アジア、中東、欧州に拠点を持ち、東京にも事務所を開設している。カリムサコフ会頭はアタメケンの理事のほか、カザフスタン日本経済委員会の会長を務める。

写真 ヌルラン・サルセンバイ「アタメケン」監査委員会委員長(左)、カリムサコフ会頭(右)(ジェトロ撮影)

ヌルラン・サルセンバイ「アタメケン」監査委員会委員長(左)、カリムサコフ会頭(右)(ジェトロ撮影)

写真 プレゼンテーションの様子(ジェトロ撮影)

プレゼンテーションの様子(ジェトロ撮影)

(小野塚信)

(カザフスタン、日本)

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