大連市、生産性サービス業発展に関する3年行動プラン発表
(中国)
大連発
2025年03月25日
中国の遼寧省大連市政府は2月25日、「大連市生産性サービス業(注)の質の高い発展に関する3年行動プラン(2025-2027年)」を公布した。同プランでは、2027年までに先進的な製造業と生産性サービス業の融合を進め、大連市のサービスとしてのブランド力を強化し、生産性サービス業の付加価値を3,400億元(約7兆1,400億円、1元=約21円)、サービス業全体の60%まで引き上げるとしている。同プランでは、デジタルの活用、製造業とサービス業の融合、マーケットの育成と拡大、生産性サービス業の統合機能エリアの創設、ブランド力のあるサービスの育成、国際協力の強化という6つの行動指針を新たに打ち出した。
具体的には、情報、金融、物流、貿易の4つの分野でサービス産業としての優良化を図り、科学技術、ビジネス、グリーン、海事の4つの分野で特色あるサービス産業を育成する。主な目標は次のとおり。
- 情報サービス:人工知能(AI)、産業ソフトウエア、産業インターネット、コネクテッドカー、データ産業の産業規模をさらに拡大する。2027年までに大連市のソフトウエアと情報技術サービスの収益を1,300億元とする。
- 物流サービス:物流でドローンなど低空域の飛行機を活用する。離着陸のインフラネットワークを整備する。
- 海事サービス:関連企業が日本と韓国に科学研究機関を設立することを奨励し、技術開発、技術相談、技術サービスの国際展開を積極的に推進する。
(注)中国国家統計局によると、生産性サービス業は、市場主体の生産活動にサービスを提供する中間サービス部門を指す。中国国家統計局が定めた「生産性サービス業統計分類」では、生産性サービス業を16の産業分野、348の業種小分類に分類し、主に卸売業、輸送・倉庫・郵便業、情報通信・ソフトウエア・情報技術サービス業、金融業、リース・ビジネスサービス業、科学研究・技術サービス業、生態環境保護関連産業などが含まれている。
(呉暁東)
(中国)
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