世界最大規模のワイン・アルコール飲料見本市「プロワイン2025」開催、日本酒もPR

(ドイツ、日本)

デュッセルドルフ発

2025年03月25日

ドイツ・デュッセルドルフで31618日、世界最大規模のワイン・アルコール飲料専門見本市「プロワイン(ProWein外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます2025」が開催された。主催者によると、65カ国から約4,200社が出展し、128カ国から約42,000人が来場した。

消費者の健康志向や飲酒習慣の変化に伴い、「ノンアルコール・低アルコール」の需要は高まっており、前年に引き続き、ノンアルコール飲料のテイスティングエリアが設けられた。ノンアルコール飲料の今後のトレンドとして、ブドウ果汁やスパイス、茶などを使用してワインの風味を再現したプロキシワイン(Proxy wine)に主催者は注目している。

ワイン業界でも、生産者に環境への影響を減らすよう求める圧力が高まる中、ガラス製ボトルの製造や輸送時に排出する二酸化炭素(CO2)は、ワイン造りでCO2総排出量の半分以上を占めていることから、環境に配慮した軽量ボトルやリサイクル可能なボトルの展示が多くみられた。

写真 リサイクル可能なボトルを展示するブース(ジェトロ撮影)

リサイクル可能なボトルを展示するブース(ジェトロ撮影)

長野県はプロワインに今回初めてブースを設置し、県内から7つの酒蔵が出展、それぞれの日本酒を披露した。テイスティングイベントでは、出展酒蔵の所在地を北信、東信、南信の3つの地域に分け、それぞれの地域の気候や水質に根付いた酒造りが行われていることを酒蔵担当者が紹介した。長野県の担当者は「ディストリビューターとつながることができたほか、会場巡覧やバイヤーとの対話を通じて、世界の流行を把握することができ、今後のマーケティングを検討する上で有益な出展となった」と述べた。

写真 長野県主催のテイスティングイベント(ジェトロ撮影)

長野県主催のテイスティングイベント(ジェトロ撮影)

また、日本酒造組合中央会も日本産酒類プロモーションブースを設置し、日本各地から出展した11社が日本酒や焼酎などを来場者にPRした。また、プロワインの併催イベント「プロワイン・ゴーズ・シティー(ProWein goes city)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」の一環として、デュッセルドルフ市内のレストランで、日本酒のペアリングや日本酒カクテルを提供するイベントを開催し、日本食のみならず、現地の料理にも日本酒がよく合うことを消費者に提示した。

プロワインは、東京(4月15~17日)、香港(5月14~16日)、サンパウロ(9月30日~10月2日)、ムンバイ(10月31日~11月1日)、上海(11月12~14日)、シンガポール(2026年4月21~24日)でもサテライトイベントを開催する。

次回のプロワイン・デュッセルドルフは2026年3月15~17日に開催が予定されている。

(マリナ・プタキドウ、横澤勇輔)

(ドイツ、日本)

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