ジェトロ、モンテレイで東北産品の試食プロモーションを開催
(メキシコ、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
メキシコ発
2025年02月14日
ジェトロは1月29日、メキシコ北部のヌエボレオン州モンテレイ市で、東北5県(岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)の精米、パックライス、乾麺、酒類について試食プロモーションイベントを開催した。約60人の食品バイヤー・レストラン関係者が参加した。
今回のイベントでは、メキシコ人バイヤー・レストラン関係者に各商品への理解を深めてもらうために、試食に先立って精米や乾麺のマスタークラスを実施した。精米に関しては、現状、メキシコで多く使われているカリフォルニア米との違いや特徴、正しい炊き方、調理方法などに関して解説(注)。乾麺についても、メキシコで認知度が高いラーメン以外を取り上げ、うどん、そば、米粉パスタを紹介・説明した。
精米の試食は、前日に炊いたコメを一口サイズに用意し提供したところ、「前日に調理したとは信じられない食感。日本産米の品質に驚いた」といった反応が得られた。「コメの違い・調理方法などについてより学びたい」と当日の説明資料を求めるバイヤーもいた。コンビニエンスストアのバイヤーは「メキシコ市場ではインスタントスープが売れているため、今後インスタント麺が普及する可能性もあると感じる」とコメントした。
試食会(精米・パックライス)の様子(ジェトロ撮影)
今回の試食会に合わせてメキシコを訪れた山形県月山酒造の鈴木潤一代表取締役社長は「過去にメキシコの食品展示会に参加していたものの、新型コロナ禍を経て輸出が止まっていた。今回、本イベントへ参加したことで、メキシコへの輸出再開の可能性を感じられる良い機会となった」と語った。
現地メディアのインタビューに応じる月山酒造鈴木純一代表取締役(ジェトロ撮影)
ジェトロは2024年11月に、今回と同様の東北・北海道の水産品の試食プロモーションイベントを実施している(2024年11月26日記事参照)。
(注)メキシコへの日本産精米の輸入は2023年3月16日に解禁したが、輸入・卸売りを行う企業はいまだに限定的だ(2024年5月17日記事参照)。
(深澤竜太)
(メキシコ、岩手、宮城、秋田、山形、福島)
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