奢侈税を引き下げ、自動車国内販売価格は15~20%低下との試算
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2025年02月06日
アルゼンチン政府は1月31日、政令50/2025号を公布し、自動車、オートバイ、レジャーボートなどに課税している内国税〔Impuestos Internos:奢侈(しゃし)税〕の税率を2027年6月30日まで一時的に引き下げた。ルイス・カプート経済相によると、政府は国内で販売される自動車の価格は15%から20%下がると試算しており、自動車の国内需要が活性化するとみられる。
政令50/2025号の交付は、内国税に係る法律24674号が改正され、同法39条が規定する自動車、オートバイ、レジャーボートなどに課税する内国税の税率を見直したもの。税率20%の適用を一時的に停止するとともに、税率を30%から15%に、35%から18%に引き下げた。
対象品目は同法38条が定める人員輸送用に設計された陸上走行用車両(バス、ミニバス、トロリーバス、救急車、パトカーなどを除く)、キャンピングカー、オートバイ、原動機付き自転車、自動車のエンジン、エンジン付きシャーシ、レジャーまたはスポーツ用に設計されたボートや船外機。租税を含まない販売代理店向けの卸売価格の価格帯に応じて税率が設定されている。1月31日までは価格が一定額を下回ると無税、第1カテゴリーは20%、第2カテゴリーは30~35%となっていた。
課税対象となる価格帯と税率は徴税・税関管理庁で閲覧することができる。これによると、例えば、自動車の場合、1月31日までは、租税を含まない販売代理店向けの卸売価格が2,977万2,276.78ペソ(約446万5,842円、1ペソ=約0.15円)から5,496万4,204.91ペソの場合に奢侈税が20%、5,496万4,204.91ペソ超の場合に同35%が課税されていた。2月1日以降
は、5,725万1,826.92ペソ超の場合に同18%が課税されることになる。
(西澤裕介)
(アルゼンチン)
ビジネス短信 65a4ad78191dbf78