政府系開発金融、英クリーンテック企業に支援発表
(英国、アフリカ)
ロンドン発
2025年02月12日
英国政府は1月27日、政府系開発金融機関ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメント(BII)が英国のクリーンテック企業MOPOに対し、530万ポンド(約10億170万円、1ポンド=約189円)を投資することを発表した。同社はナイジェリア、コンゴ民主共和国(DRC)、シエラレオネ、リベリアに主に焦点を当てて、バッテリーレンタル事業を展開しており、今回の投資により、MOPOはDRCでの事業を拡大するとしている。
政府はさらに、アフリカ開発銀行(AfDB)の持続可能なエネルギー基金(SEFA)に対し、850万ポンドを支援することも発表した。英国含めた各国の支援により、アフリカで約130万件の電力接続が実現するとしている。この支援は英国のアフリカ地域気候・自然プログラム(ARCAN)の一環で、ARCANはアフリカ農村地域での太陽光発電ミニグリッドの開発や、大規模な再生可能エネルギープロジェクトに対する技術供与を行うプログラムとなっている。
なお、英国政府によると、レイチェル・カイト気候変動特別代表が同日、タンザニアで行われたミッション300アフリカ・エネルギー・サミットに出席し、アフリカの3億人に電力アクセスを拡大することを目指す同イニシアチブに対し、英国政府としても連携して支援を行うとしている。
通商政策・経済安保担当相は南部アフリカ訪問
英国のダグラス・アレクサンダー通商政策・経済安全保障担当相は同じく1月下旬に南アフリカ共和国とボツワナを訪問した。
同相は南アでパークス・タウ貿易産業競争相と会談したほか、ボツワナで行われた英国・南部アフリカ関税同盟と、モザンビーク(South African Customs Union and Mozambique:SACUM)貿易圏経済連携協定の合同協議会も主催した。英国政府は協議会で、貿易・投資分野の関係強化に資する潜在分野やSACUM諸国の経済成長支援に関して、議論を行ったとしている(共同コミュニケはSACUウェブサイト参照)。
同相はこのほかにも、インフラやエネルギー、輸送、物流、農業、鉱物、デジタル経済などの分野について閣僚らと会談した。また、英国のアフリカに対する通商戦略の再策定に向けた情報収集として、英国や南アの企業とのラウンドテーブルも実施した。
(ワルダ・ホリー)
(英国、アフリカ)
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