資本取引規制を緩和、親子ローンの利子支払いが可能に

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2024年12月23日

アルゼンチン中央銀行は12月19日、中銀通達A8161PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を公布し、親子ローンの利子支払いに係る国外への送金規制を緩和した。

この通達によると、2025年1月1日以降に発生するグループ企業からの借り入れ、すなわち親子ローンにより発生する利子については、中銀の事前承認なしで国外に支払うことができる。12月31日までに発生した利子については、これまでと同様に、中銀の事前承認が必要としている。実態として中銀の事前承認を取得することは難しいため、12月31日以前に発生した利子については、引き続き支払いが凍結された状態となっている。

親子ローンについては、2020年5月28日に公布された中銀通達A7030により、グループ企業からの借入金の元本の返済が中銀の事前承認なしではできなくなった。その後、2023年4月30日に公布された中銀通達A7746により、利子支払いも中銀の事前承認の対象となり、事実上できなくなった。

中銀は今回の措置について、2023年12月に始まった為替政策正常化プロセスの新たな一歩で、規制撤廃に向けて徐々に前進していると述べている。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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