ウクライナの貨物航空会社、ロシアによる侵攻後初の国際線運航の免許取得
(ウクライナ、チェコ)
調査部欧州課
2024年10月24日
ウクライナの貨物航空会社スーパーノバ航空は10月22日、同国の国家航空局からキーウ~プラハ(チェコ)、リビウ~プラハ間の国際線運航免許を取得したことを明らかにした。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始後初の免許発行となる。侵攻直後からウクライナでは、民間航空に対して領空が閉鎖されているため、航空便の運航は行われていない。同社は領空が開放されてから運航を開始する予定。
免許は10月21日付の国家航空局命令第789号に基づいて発行され、対象はキーウ~プラハ、リビウ~プラハ間でいずれも週7便、11月1日から有効で無期限。同社は欧州航空安全機関(EASA)から欧州領空での商業運航の免許も取得しており、今回の免許取得はウクライナ領空開放後の同国~欧州間の運航開始に向けたもの。
スーパーノバ航空は宅配便大手ノバ・ポシタの子会社で、2021年に設立された。
ウクライナ地域社会・領土発展省のチムール・トカチェンコ次官は自身のSNSで、この免許交付は実際の運航を許可するものではなく、「指定のルートで貨物を輸送するビジネスの機会にすぎない」とコメントした。その上で「治安状況によって民間航空の飛行が許されていないのは誰もが理解している。残念ながら、ウクライナ領空は依然として閉鎖されたままだ」と投稿した(「インターファクス・ウクライナ」10月22日)。
(浅元薫哉)
(ウクライナ、チェコ)
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