ICTウイークが開催、投資やIT人材育成が話題に
(ウズベキスタン、韓国)
タシケント発
2024年10月03日
ウズベキスタンのタシケントで9月17~20日、情報通信技術関連のイベント「ICTウイーク」が開催された。主催者はウズベキスタンIT教育協会で、デジタル技術省が後援した。国内通信大手ウズテレコムや、電子商取引(EC)運営で国内初のユニコーン企業Uzum、中国の華為技術(ファーウェイ)など主要IT企業の出展が目立った。IT人材育成の観点で教育機関の参加もみられた。
このイベント内で行われた会議では、ウズベキスタンのIT投資環境、特にオフショア開発やIT人材育成が主要テーマとなった。セッション「シェアードサービスとオフショアアウトソーシング」では、シェルゾド・シェルマトフ・デジタル技術相があいさつしたほか、IT支援機関のITパークが2030年までにIT輸出額を50億ドル、IT人材数を30万人とする政府目標を紹介した。外国語もできるIT人材育成、外資IT企業向け優遇措置(各種税の減免やオフィス提供など)、手頃な人件費など、ウズベキスタンのIT分野における優位性や、IT開発を同国で進める魅力をアピールした。
ICTウイーク内で展示会も行われ、外国勢では韓国、中国、ラトビア、カタールが自国パビリオンを設置した。日本からは豊田通商、NEC、インターネットイニシアティブ(IIJ)が共同出展し、ウズベキスタンでのデータセンター事業などを紹介した。
外国勢で目立ったのが韓国だ。韓国パビリオンには9社が参加していたほか、韓国セッションでは韓国企業がウズベキスタンでのビジネスについて発表した。ドローン技術分野の韓国企業約10社で構成する団体「KO-UZドローンアライアンス」は、ドローン活用による農業分野の生産性向上支援や、ドローン利活用の教育などの取り組みを紹介した。韓国IT大手傘下のハンコムアカデミーは、IT人材教育の取り組みを紹介し、ウズベキスタン国内13カ所で開設しているアカデミーにおいて人工知能(AI)技術を活用したITや英語・韓国語教育、韓国での就職支援を行っている実績を強調した。今後は大学との連携を視野に入れている旨を説明した。
(一瀬友太)
(ウズベキスタン、韓国)
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