エムポックス、新型コロナ時のような移動制限を行う予定なし
(マレーシア)
クアラルンプール発
2024年09月13日
マレーシア保健省は9月10日、エムポックスの感染拡大対策として、約4年前の新型コロナウイルス感染症流行時に実施した活動制限令(MCO)を含め、いかなる移動制限も行う予定はないと表明した。
ズルキフリ・アフマド保健相は同日、マレーシアに入国した620万人の旅行者に対して行った検査結果が全て陰性だったことを受け、上記の方針を決定したと説明した。また、同大臣は、隣国シンガポールでは2024年に入って9月9日までに15件の感染例が報告された一方、マレーシアでは疑いのある症例が52件見つかったものの、いずれも陰性だったと報告した。保健省は8月18日、エムポックスに対する水際措置の強化を発表(保健省フェイスブック、マレー語のみ)。空港や港などの入国地点でサーモグラフィーによる検温を行い、疑わしい症例については検査を行っていた。
他方で、同大臣は、ウイルスの感染状況については承知しており、安心しすぎも禁物だと述べた。同省としては、エムポックスの感染拡大を防ぐべく、免疫力の低い人などに、必要に応じて抗ウイルス薬を提供する用意があるとも付け加えた。
(吾郷伊都子)
(マレーシア)
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