ハマスによるイスラエル攻撃から11カ月経過、テルアビブで過去最大規模のデモ
(イスラエル、パレスチナ、米国)
テルアビブ発
2024年09月11日
2023年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃から9月7日で11カ月が経過した。テルアビブ大学付属国家安全保障研究所(INSS)によると、9月8日現在、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束されているイスラエル人の人質は、死亡したとみられる35人を含む101人となった。
テルアビブでは、9月1日のガザ地区で人質6人の遺体発見の公表(2024年9月3日記事参照)以来、ガザ地区での停戦と人質解放交渉の合意を求めるデモが連日行われた。7日のテルアビブでのデモには約50万人が参加しており、「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(9月8日)は、この数字が正しければ、イスラエル史上最大のデモとなると報じた。
イスラエルとハマスの停戦協議を巡り、米国国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は9月9日の記者会見で「ハマスが交渉条件の一部を変更したため、交渉は難しくなった」と述べた。
イスラエル首相府によると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は9月9日に声明を発表し、「私は最も大切なものを失った人質家族の苦悩を聞いている。私は人質を取り戻し、戦争に勝つために全力を尽くしている」と述べた。
なお、ガザ地区では25年ぶりのポリオ流行のさなか、ポリオワクチン接種キャンペーン(2024年9月6日記事参照)の第2段階が9月5日から8日にかけてガザ南部で実施された。イスラエル占領地政府活動調整官組織(COGAT)によると、25万1,417人が接種を受けたという。ロイター(9月10日)によると、第3段階は9月10日からガザ北部で開始された。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(イスラエル、パレスチナ、米国)
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