2023年UNOPSの調達額、アフリカは4億5,200万ドル
(アフリカ、エチオピア、モザンビーク、ソマリア)
調査部中東アフリカ課
2024年08月13日
インフラ建設や物品・サービスの調達と提供をはじめとしたプロジェクトの実施に特化した国連機関の国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)は7月31日、「2023 Purchase for Impact」レポートを発表した。それによると、2023年にUNOPSは世界中の5,712社から16億ドル相当の物品とサービスを調達し、世界145カ国で868件のプロジェクトを実施した。
16億ドルのうち、アフリカ向けプロジェクトの調達額は4億5,200万ドルで、アジアの5億7,800万ドルに次ぐ調達額となった。プロジェクト件数では306件と全地域で最多だった。UNOPSの調達のうち、本部による調達額はわずか3.5%で、96.5%が現地調達チームによって実施されている。アフリカでは3億100万ドルが現地調達となっており、エチオピアで6,200万ドル相当、モザンビークでは3,800万ドル相当のプロジェクトが実施された。分野別でみると、病院や学校、道路や公共施設の建設を含むインフラが8,300万ドルと最も多く、ソマリアで1,200万ドル、モザンビークで1,500万ドル規模のインフラプロジェクトが実施された。次に調達額が大きかった車両は7,400万ドルと、全地域で見ても最大だった。エチオピアのプロジェクトでは、1,300万ドル相当の救急車と920万ドル相当のオートバイを含む約4,100万ドル相当の車両が調達された。
日本の外務省は日本企業の国連調達参入を促進するため、情報発信をしている(2024年7月29日記事参照)。UNOPSは幅広いサプライヤーの参入を促進するため、2023年にUNOPSとの取引に関心のある企業向けに情報を一元化したサプライヤーリソースセンターを立ち上げた。同サイトではUNOPSの調達プロセスと電子入札システムに関するガイダンスを提供し、調達基準に関する情報などを共有している。
(坂根咲花)
(アフリカ、エチオピア、モザンビーク、ソマリア)
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