英国のCPTPP加入、12月15日までに発効、日本含む6カ国が批准
(英国、日本、シンガポール、ベトナム、ニュージーランド、ペルー、チリ)
ロンドン発
2024年08月30日
英国政府は8月29日、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)への加入に関する議定書が12月15日までに発効すると発表した。
本議定書は署名日(2023年7月16日)から15カ月以内(2024年10月16日)に英国および全ての締約国が締結していない場合、英国および6カ国以上の締約国が締結後(2024年10月16日の時点でこの要件が満たされていれば、同日から)、60日で発効するとされていた。
英国は2024年5月に批准手続きを完了(2024年5月21日記事参照)、締約国では日本を皮切りに、シンガポール、チリ、ニュージーランド、ベトナムが批准。ペルーが8月28日に批准手続きを終えたことで、6カ国以上の条件が満たされた。
発効後、英国との間では批准手続きが完了している上記6カ国との間でCPTPPの適用が可能となる。現在、英国が2国間の自由貿易協定を締結していないブルネイ、マレーシアも含め、各国での批准手続きが完了していない締約国については、手続き完了次第、順次利用が可能となる。英国政府はこれらの国に対して引き続き緊密に連携するとしている。
英国歳入関税庁(HMRC)のデータを基にジェトロが計算したところ、批准手続きを終えた6カ国への英国からの2023年の輸出額は140億7,900万ポンド(約2兆6,891億円、1ポンド=約191円)で輸出額全体の3.4%、英国の輸入額は203億2,700万ポンドと輸入額全体の3.2%を占めている(添付資料表参照)。
(注1)CPTPPについてはジェトロ「TPP11解説書(14.3MB)」も参照。
(注2)協定文や英国側の譲許表などは英国政府ウェブサイト参照。譲許表のyear 1は2023年1月~2023年12月31日の期間を指す。
(山田恭之)
(英国、日本、シンガポール、ベトナム、ニュージーランド、ペルー、チリ)
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