エミレーツ航空、ドバイ～ラゴス間の航空便の10月再開を発表

エミレーツ航空は5月16日、同社ウェブサイトで、アラブ首長国連邦（UAE）のドバイと、ナイジェリアの最大都市ラゴス間の航空便を1日1往復のスケジュールで、10月1日から再開すると発表した。エミレーツ航空は2022年10月から同路線を無期限に停止していた。背景には、ナイジェリア中央銀行（CBN）がエミレーツ航空の外貨割り当て要求に応じず、利益送金に伴う外貨交換ができなかったことにある。旅客便とともに、同社の貨物部門のエミレーツ・スカイカーゴも併せて再開する。航空便の再開により、ナイジェリア産の食料や飲料などの輸出や、中東、アジア圏からの医薬品や電子機器などの輸入が容易になると期待される。

日本の外務省発表の2022年版「海外進出日系企業拠点数調査」によると、ドバイを含むUAEに拠点を構える日系企業数は346社に上り、中東地域で日系企業の最大の集積地となっている（注）。また、外務省は4月26日にドバイ総領事館を含む6つの在外公館に経済広域担当官を置き、中東アフリカを中心とする第三国市場への進出活動を行う日本企業をサポートすると発表した。ナイジェリアとの人的交流が活発化することで、日本企業を含む外国企業の投資環境向上につながることが期待される。

（注）同統計によると、UAEの拠点のうち、在ドバイ総領事館の管轄に限ると、304社となる。中東地域での日系企業の集積地として、トルコが275社、サウジアラビアが110社と続く。

（柴田北斗）