ニトリ、フィリピン1号店を三越BGCにオープン
(フィリピン、日本)
マニラ発
2024年05月01日
ニトリホールディングスは4月18日、フィリピン第1号店をマニラの三越BGC(注1)内にオープンした。同国では2022年1月に改正小売り自由化法が成立しており、最低払込資本金や運営する店舗の要件などが緩和されたことで、外資系企業の進出が期待されていた(2022年1月13日記事参照)。
ニトリホールディングスはフィリピンについて「人口・経済成⻑率の⾼さから、かねて注⽬し、出店の機会を求めていた」とし、店舗網の早期確立を目指すとした(4月17日付の同社プレスリリース)。オープニングセレモニーでは、出店計画として、これまでの目標(50店舗)を引き上げ、2032年までに65店舗の開店を目指すとした。2024年内の開業計画の詳細は明らかになっていない。
オープニングセレモニーには、アルフレド・パスクアル貿易産業相も出席した。パスクアル大臣は「改正小売り自由化法の施行後に行われた最初の大規模投資だ」と歓迎し、「フィリピンと日本の経済関係の高まりを反映している」とした(「Philstar Global」4月21日)。
ニトリホールディングスは2022年3月にマレーシア、シンガポールに初出店し、2024年3月にはタイ、ベトナム、韓国、香港に出店した。今後はインドネシア、インドへの出店を計画するなど、「著しい成⻑が⾒込まれるアジア地域は、ロマンとビジョン(注2)の実現に向けた最重要地域」と位置づけ、アジア各国・地域への進出、店舗網の充実を最重要課題の1つとしている(4月17日付の同社プレスリリース)。
(注1)BGCは、ボニファシオ・グローバルシティーの略。マニラ中心部から南東11キロ位置する新興開発地区で、商業施設やホテル、オフィス、学校、病院などが集積する。
(注2)ニトリホールディングスは「住まいの豊かさを世界の⼈々に提供する」というロマン(志)、2032年に3,000店舗、売上⾼3兆円を達成するというビジョンを掲げている。
(西岡絵里奈)
(フィリピン、日本)
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