モルディブの食品・観光関連見本市にジェトロが初出展、日本茶に高い関心
(スリランカ、モルディブ、日本)
コロンボ発
2024年05月23日
モルディブ最大規模の食品・観光関連見本市「Hotel Asia」が5月13日から15日にかけて、首都マレで開催された。食品や食器、ホテルの設備やインテリア分野を中心に300社以上が展示し、ホテルの調達担当者など45カ国から5,000人以上が来場した。
日本企業では、産業用ポンプ・水中機械装置を販売する東洋電機工業所(本社:福岡県北九州市八幡西区)の関連会社で、モルディブで事業を展開するトウヨウハイドロエンジニアリングモルディブや、食器を製造するノリタケカンパニーリミテド(本社:愛知県名古屋市西区)の海外子会社のノリタケランカポーセレンなどが出展した。
ジェトロは日本食品を広報するブースを同見本市に初めて出展し、オンラインカタログサイト「Japan Street」を来場バイヤーに紹介した。来訪者からは「モルディブでは生活習慣病が拡大しており、市民の間では健康意識が高まっている。日本茶には健康上どのような効能があるのか」「リゾートホテルには日本食レストランが多く、すしや鉄板焼きを提供する店が多いので、ノリや米、和牛を輸入したい」「アルコールが含まれないハラール認証を取得したしょうゆがほしい」「モルディブではどこで購入できるのか」といった声が上がった(注)。
同展示会で唯一のカントリーパビリオンを構えたスリランカからは、20社以上が出展した。紅茶を製造・販売するエバーグリーン・グループのディレクターのミヌル・デ・シルワ氏は「モルディブのホテルは海面上昇など気候変動問題に直面しており、環境保護への意識が高い。ホテル関係者からは、当社が使い捨てのティーバッグではなく、茶葉で提供しているという点が高く評価された」と語った。
(注)ジェトロでは、モルディブのリゾートホテルなどの観光産業や外食産業での日本産食材の普及・調達実態や商流・流通経路などを取りまとめている(国際観光地における水産物を含む日本産食材調達実態・可能性調査レポート(モルディブ)(2024年3月)参照)。
(大井裕貴)
(スリランカ、モルディブ、日本)
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