ホーチミンで「Smart City Asia 2024」開催、ドローンやEVバイクに注目
(ベトナム)
ホーチミン発
2024年05月17日
ベトナム南部のホーチミン市で4月17~19日、スマートシティー展示会「Smart City Asia 2024」が開催された。同展示会は、ベトナムデジタル通信協会(VDCA)などの官民機関が共同開催するイベントで、官民間のパートナーシップ促進やデジタル技術を活用した社会課題解決を目的としている(「トイチェ」紙4月17日)。ベトナム郵便公社(VNPT)、モビフォン(MOBIFONE)などの大手通信技術企業からスタートアップまで100を超える企業が出展し、スマートシティー関連のテクノロジーやソリューションなどを展示した。また、グリーンかつ持続可能な開発に向けたスマートシティー戦略、スマートライフのためのテクノロジーソリューションなどのテーマでカンファレンスが開催された。
展示内容は、人工知能(AI)やビッグデータ技術を活用した防犯カメラシステム、AIoT(注)、半導体技術、スマート金融と決済、スマート照明、グリーンエネルギー、グリーンテクノロジー、ロボットなどで、持続可能な発展への取り組みや省人化などのトレンドも見られた。スタートアップでは、AIドローンやEV(電動)バイクが注目を集めた。自社でドローンのハードウエアとソフトウエアの両方を開発するミースマート(MiSmart)は、AI技術を用いた高精度の画像解析・3Dマッピングと、空中監視を実現できる農業向けドローンを展示した。メットEV(MET EV)は、アプリを通じて充電状態や位置情報などを管理が可能なIoTベースのフリート(動態)管理ソリューションを搭載したEVバイクを展示した。
開会式に登壇したホーチミン市人民委員会のズオン・アイン・ドゥク副委員長は、同市がテクノロジーインキュベーター、ハイテクパーク、クアンチュンソフトウエアパークへの投資を継続していくと表明。同市のGDPに占めるデジタル経済の割合を、2025年までに25%とし、2030年には40%まで高める目標を掲げた。
(注)AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせることで、モノがインターネットに接続してデータをやり取りするだけでなく、AIによって学習し、成長するシステム。
(ファン・ウィン)
(ベトナム)
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