携帯充電シェアリング「チャージスポット」、シンガポールで正式開始

(シンガポール)

シンガポール発

2024年05月02日

インフォリッチ(INFORICH、本社:東京都渋谷区)は426日、スマートフォン向けの携帯充電器のシェアリングサービス「ChargeSPOT(チャージスポット)」を、シンガポールで正式に開始した。同国でのチャージスポットの設置場所は20244月時点で約140カ所。今後、年間約1,000カ所のペースで増やし、2026年末までに約3,000カ所への拡大を目指す。

インフォリッチは、2015年創業。日本国内のチャージスポットの設置は約42,000カ所(2023年末時点)と、携帯充電器のシェアリングサービス事業者として国内最大手だ。同社はシンガポールでのサービス開始にあたり、20233月に、携帯関連サービス会社ティーガイア(T-Gaia、本社:東京都渋谷区)とフランチャイズ契約を締結していた。

写真 チャージスポットのシンガポールでの正式サービス開始式典でインフォリッチの秋山広宣社長兼最高経営責任者(CEO)(右)と、ティーガイア・アジア・パシフィックの五島裕士社長(左)(ジェトロ撮影)

チャージスポットのシンガポールでの正式サービス開始式典でインフォリッチの秋山広宣社長兼最高経営責任者(CEO)(右)と、ティーガイア・アジア・パシフィックの五島裕士社長(左)(ジェトロ撮影)

シンガポールでの同社の携帯充電器の利用料金は、1時間当たり1.5シンガポール・ドル(約172円、Sドル、1Sドル=約115円)で、1日利用した場合の最大料金は10Sドルだ。利用者は、同社のスマートフォンアプリを使ってチャージスポットのスタンドから充電器を借りることができ、国内外にある同社のスタンドであればどこでも返却ができる。設置先となる飲食店や小売店にとっては、同スタンドを設置することでチャージスポットの利用客の集客効果を見込めるという。

ティーガイアのシンガポール子会社、ティーガイア・アジア・パシフィック(TGAP)は、2023年12月からチャージスポットを借りられるスタンドの設置をシンガポールで開始した。2024年4月までに、回転寿司(ずし)チェーンの元気寿司のシンガポール店舗(22店)や全国労働組合会議(NTUC)傘下の地場コンビニ・チェーンのチアーズ(Cheers)(約50店舗)など約140カ所に設置した。

インフォリッチは2023年末までに、香港、日本、中国、台湾、タイ、シンガポールと6カ国・地域で、チャージスポットを展開し、利用客は約800万人に上る。また、同社は2024年1月にベトナム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます同年2月にマカオ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでそれぞれ地場会社とフランチャイズ契約を締結した。アジアでの展開を加速させており、今後、オーストラリアやフランスなどでの展開も視野に入れている。

(本田智津絵)

(シンガポール)

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