ネパール投資サミット、首都カトマンズで開催

(ネパール)

調査部アジア大洋州課

2024年05月10日

ネパールの首都カトマンズで42829日、「ネパール投資サミット2024」が開催された。前回の2019年から5年ぶり3回目の開催となった同サミットには、55カ国以上から1,700人以上が参加した。

開会式にはネパールのプシュパ・カマル・ダハル首相をはじめ、投資庁のスシル・バッタ長官のほか、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)、米国商務省の関係者、駐ネパール中国大使などが参加し、あいさつを行った。ダハル首相は投資先としてのネパールの魅力について、豊富な水資源を活用したエネルギー、農業、観光、IT、インフラの5分野を挙げた。

開会式の終盤では合計2つの覚書が締結され、ネパールの複合企業BLCグループとインドのヨッタ・データ・サービシズ(Yotta Data Services)はネパール国内でのデータセンター設立を、ネパール商工会議所(FNCCI)とマレーシア全国商工会議所(NCCIM)は両国間の貿易投資促進を図っていくことを発表した。

写真 投資サミットの開会式(ジェトロ撮影)

投資サミットの開会式(ジェトロ撮影)

ADBが4月11日に発表した「2024年アジア経済見通し(ADO4月版)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」では、ネパールの2023/2024年度(2023年7月16日~2024年7月15日)の経済成長率を3.6%、インフレ率は6.5%と予想している。ADBはまた、ネパールが2026年に国連の規定する後発開発途上国(LDC)を卒業し、特別特恵関税の適用が外れることから、通関制度やシステムの整備が急務だとしている。

(深津佑野、原悠伸)

(ネパール)

ビジネス短信 3649aa846d9ed74d