タンザニア大手銀、サステナビリティー債券をロンドン証券取引所に上場

(英国、タンザニア)

ロンドン発

2024年05月24日

英国のロンドン証券取引所(LSE)は5月13日、タンザニアの大手商業銀行のNMBバンクが7,300万ドル規模のサステナビリティー債券をLSEに上場させたと発表した。これは、東部アフリカで初めてのサステナビリティー債券で、アフリカの気候変動対策資金の重要な調達手段になるとされている。債券を通じて得られた資金は気候変動対策やインクルーシブな成長に取り組む企業の支援に用いるとしている。

同行は2023年12月にダルエスサラーム証券取引所に同債券を上場しており、通貨タンザニア・シリング建てとドル建ての債券で、計1億5,900万ドルを調達していた。LSEではドル建て債券のみの取り扱いとなる。

英国政府としては、政府系開発金融機関ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメント(BII)や、政府が出資する開発機関FSDアフリカ(FSD Africa)を通じて、NMBバンクを支援している。

BIIはダルエスサラーム証券取引所への上場に当たり、アンカー投資家として同行に対し1,500万ドル相当を拠出。今回の上場について、BIIは、アフリカに対する投資の必要性がこれまで以上に高まっており、LSEへの上場はアフリカのグリーン投資市場を活性化し、同地域の成長市場に必要な流動性を提供するものだとした。

一方、FSDアフリカは技術支援を提供している。具体的には、気候債券イニシアチブによる同行のポートフォリオのレビューに当たり、国際開発金融機関や国際資本市場協会の原則、気候債券イニシアチブ(CBI)およびEUのタクソノミーへの整合を支援している。そのほか、同行のサステナブルファイナンス・フレームワークに対するセカンドパーティーオピニオン(独立した機関による外部評価)の確保に向けた支援も提供している。

なお、アフリカ開発銀行(AfDB)によると、同地域への気候変動対策資金の流入額は世界総額の3%と、非常に低いレベルにとどまっている。AfDBが2023年5月に発表した「2023年のアフリカ経済見通し(2023年)」では、アフリカ諸国の「国が決定する貢献(NDC)」を実現するには、2030年までに2兆6,000億ドルから2兆8,000億ドルが必要とされている。

(チャウジュリー・クリシュナ)

(英国、タンザニア)