イスラエルとハマスとの間で戦闘休止や人質解放に向けた交渉が継続

(イスラエル、パレスチナ、エジプト、米国、サウジアラビア、ヨルダン)

テルアビブ発

2024年04月30日

各種メディアによると、イスラエルとハマスとの間で戦闘休止や人質の解放に向けた交渉が継続している。「エルサレム・ポスト」紙(4月29日)によると、イスラエル側は第1段階で解放を要求する人質の人数を40人から33人に引き下げた。ロイター(4月29日)などによると、ハマス代表団は戦闘休止に向けた協議のため、4月29日にエジプトのカイロに到着した。「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(4月29日)によると、イスラエルの交渉団も4月30日にカイロを訪問する。

「エルサレム・ポスト」紙(4月24日)によると、イスラエル国防軍(IDF)は4月24日、パレスチナ自治区ガザ地区での防衛・攻撃任務を継続するため、予備役の2旅団を招集し、ガザ地区南部のラファへの地上作戦の準備が完了した。

イスラエルのイスラエル・カッツ外相は4月27日、イスラエルのテレビ局「チャンネル12」のインタビューで、「人質の解放はわれわれにとって最優先事項だ」と述べ、「もし(ハマスとの)取引が成立すれば、作戦を停止する」と答えた(「ワイネットニュース」4月28日)。

米国のジョー・バイデン大統領は4月28日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と電話会談を行った。ホワイトハウス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、バイデン大統領はガザでの即時戦闘休止や人質の解放に関する交渉について確認するとともに、人道支援組織との全面的な協調の下で、ガザ地区への人道支援提供を維持・強化する必要性を強調した。

米国務省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、アントニー・ブリンケン国務長官は戦闘休止や人質の解放実現に向けて関係国と協議するため、4月29日から5月1日まで、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエルを訪問する。ブリンケン国務長官は29日にサウジアラビアの首都リヤドで開催されている世界経済フォーラム(WEF)に出席し、WEFのボルゲ・ブレンデ総裁との対談外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの中で、ハマスに対して「イスラエルが非常に寛大な提案を行っている」として、「ハマスが迅速に決断しなければならないし、正しい決断をすることを期待している」と述べた。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(中溝丘)

(イスラエル、パレスチナ、エジプト、米国、サウジアラビア、ヨルダン)

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