在日ドイツ商工会議所、2024年の日本におけるドイツビジネスの動向を調査

(ドイツ、日本)

ミュンヘン発

2024年04月09日

在日ドイツ商工会議所は3月27日、在日ドイツ企業景況調査「日本におけるドイツビジネス2024」の結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。アンケート調査は在日ドイツ企業472社を対象に1月30日~2月13日に実施し、そのうち35%の164社が回答した。

本調査によると、地政学的な不確実性および企業による多角化への取り組みが、日本にとって追い風になっている。回答企業の38%が生産拠点、23%が地域統括拠点の中国から日本への移転を経験している。アジア太平洋地域統括本部を日本に置いている企業は26%で、シンガポール(28%)、中国(26%)と並んでトップ3に入った。ビジネス拠点としての日本の利点や日本でビジネスを行う利点について聞いたところ(複数回答可)、回答企業の94%が「経済の安定性」、93%が「ビジネス関係の安定性と信頼性」、91%が「安全性、社会的安定性」を挙げた(添付資料表参照)。「優秀な人材」「高度に発達したインフラ」と回答した企業もそれぞれ90%、87%と高かった。

また、日本市場の重要性が前回調査(2023年1~2月)に比べて高まったことも分かった。日本が最重要市場と回答した企業は前回調査と同様2%だった。また回答企業の52%において、本社グループの世界全体の売上高および利益の中で日本市場が上位5位に入っている(2023年調査時は46%)。日本での業績について、回答企業の92%が2023年に年間平均税引き前利益を上げた(2022年:93%)。21%の企業の利益率は10%を超えた(2022年:23%)。2024年の見通しについて聞いたところ、回答企業の66%が売上高の増加、60%が利益の増加を予想した。また、78%が2025年の売上高の増加、72%が同利益の増加を見込んでいる。

なお、日独間でさらなる協力が期待できる分野として、回答企業の53%が環境保護、49%が化学、技術、イノベーションを挙げ、エネルギーは42%だった。これに、デジタルトランスフォーメーション(DX、33%)、第三国市場(日本以外の地域)でのビジネス(18%)、安全保障(17%)、通信・ITインフラ(11%)が続いた。

(クラウディア・フェンデル、鷲澤純)

(ドイツ、日本)

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