ウクライナ、3月の公共調達額が前月比18%増

(ウクライナ)

ワルシャワ発

2024年04月18日

ウクライナ経済省は4月9日、政府の電子公共調達プラットフォーム「プロゾロ」による3月の公共調達の総額が878億フリブニャ(約3,415億円、1フリブニャ=約3.89円)で、前月の743億フリブニャから18%増加したと発表した。調達件数は3万8,300件だった。

内訳を見ると、道路工事が166億フリブニャでトップを占め、続いて、建物の修繕が72億フリブニャ、ガソリン・軽油が59億フリブニャ、軍用装備品が54億フリブニャ、医薬品が30億フリブニャだった。また、無人航空機(UAV)の競争入札が400件あり、その総額は16億フリブニャだった。

プロゾロを通じて3月に締結された公共調達の契約は2万7,600件、総額は452億フリブニャだった。受注した企業のうち、契約金額が最も大きい1社はウクライナの大手石油・ガス生産会社ウクルナフタで、キーウ州のガソリン・軽油の供給に関して、13件の契約(総額11億フリブニャ)を締結した。

プロゾロは、ウクライナの公共調達における透明性の確保と競争環境の創出、汚職の防止と公正な競争を発展することを目的として開発されたオンラインプラットフォーム。2016年4月から中央政府機関や独占企業が入札する際は、プロゾロを通じて入札することが義務付けられ、同年8月からはその他の公的機関もプロゾロ使用が義務になった。経済省は2023年12月29日、同年のプロゾロを通じた調達総額は4,800億フリブニャに達し、前年の3倍に増加したと発表した。

ナディヤ・ビフン経済省次官は、2023年末に開催された「プロゾロ・アワード2023」のイベントで、「2023年に約3万6,000社がプロゾロの公開入札に参加したが、来年(2024年)はさらに多くのウクライナの製造企業が参加することが重要だ。ウクライナ製の商品を調達することにより、税収というかたちで最大40%を国家予算に還元することができる」とコメントした。

(柴田哲男、坂口良平、柴田紗英)

(ウクライナ)

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