四川省宜賓市は奇瑞集団と協力関係強化に関するMOUを締結

(中国)

成都発

2024年04月09日

中国・四川省宜賓市政府は3月30日、中国自動車メーカーの奇瑞集団(本社、安徽省蕪湖市)と協力関係の強化に向けた覚書(MOU)を締結したと発表した。双方は今後、宜賓市において奇瑞汽車傘下の凱翼汽車のプラットフォームを活用しながら、コネクテッドカーの開発と応用、動力電池、ゼロエミッション車(ZEV)産業などの分野で全面的な協力を展開していく方針だ。併せて、宜賓市経済合作局、宜賓三江新区管理委員会は奇瑞集団傘下の奇瑞商用車(安徽)と協力関係を結ぶMOUを締結した。

協力関係強化MOUの調印式に出席した奇瑞集団の尹同躍董事長は「奇瑞ブランドの凱翼汽車を主体とした奇瑞集団と宜賓市との協力関係ができた。双方は今後とも自動車産業や電動化などの分野において協力を強化し、さらに共同でサプライチェーンを構築し、宜賓市、四川省の自動車産業の発展に貢献する」と表明した。

四川省宜賓市は、中国大手車載電池メーカーの寧徳時代新能源科技(CATL)(本社、福建省寧徳市)が進出しているほか、時代吉利動力電池や天宜リチウム科技など中国大手動力電池メーカーが同市に進出している。同市の廖文彬市長は「中国では沿海地域から西部地域への産業移転が進んでいる。奇瑞集団と宜賓市との提携は重要であり、完成車メーカー産業移転の事例となった」と強調した。また廖市長は、近年、宜賓市の新エネルギー車(NEV)産業の発展を強調し、宜賓市をNEVおよびコネクテッドカー産業拠点としていく、と意気込みを述べた。

(王植一)

(中国)

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