2023年のASEANの貿易総額、前年比7.4%減の3兆6,000億ドル
(ASEAN)
バンコク発
2024年04月03日
ASEAN事務局が3月13日に公表した貿易統計によると、ASEAN加盟10カ国の2023年の貿易総額は前年比7.4%減の3兆5,600億7,900万ドルだった。主な貿易相手国・地域では軒並み減少した(添付資料表1参照)。ASEAN域内の貿易が占める割合は21.6%だった。ASEAN域外の貿易パートナーとしては、中国(19.7%)、米国(11.3%)、EU27(7.9%)、日本(6.8%)、韓国(5.6%)の順となった。
日本との貿易は10.2%減の2,411億2,800万ドルで、ASEANの対話(ダイアローグ)パートナーとしては4番目、貿易相手国としては第3位となった。しかし、構成比について2013年から推移をみると、中国が13.9%から19.7%、米国が8.1%から11.3%へと拡大したのに対し、日本は9.5%から6.8%へと縮小した(添付資料図参照)。
ASEANの2023年の輸出は、前年比5.9%減の1兆8,454億8,600万ドルだった。主要な仕向け地をみると、中国を除いて、減少傾向が鮮明となった。ASEANの最大の輸出先は引き続きASEAN域内で、8.7%減の4,108億4,000万ドルだった。続いて、中国が0.8%増の2,930億400万ドル、米国が5.7%減の2,744億2,800万ドル、EU27が9.8%減の1,591億1,500万ドル、日本が7.7%減の1,230億5,200万ドルの順となった(添付資料表2参照)。
ASEANからの輸出を品目別にみると、電気機器(HS85)が0.4%減の5,555億3,700万ドル、鉱物性燃料(HS27)が14.7%減の1,977億7,500万ドル、一般機械(HS84)が3.5%減の1,843億9,500万ドル、輸送機器(HS87)が5.0%増の587億3,800万ドル、精密機器(HS90)が12.2%増の563億5,400万ドル、動植物性油脂(HS15)が23.9%減の491億7,900万ドルの順だった。鉱物性燃料、動植物性油脂の減少が輸出全体を下押しした。
ASEANの2023年の輸入は前年比9.0%減の1兆7,145億9,300万ドルだった。主な輸入先では、EU27を除いて、減少した。最大の輸入相手国は中国で、5.1%減の4,092億8,600万ドルだった。続いて、ASEAN域内からの輸入が11.7%減の3,590億4,700万ドル、米国が2.5%減の1,261億8,000万ドル、EU27が3.8%増の1,232億8,600万ドル、韓国が15.8%減の1,194億1,200万ドル、日本が12.7%減の1,180億7,600万ドルの順となった(添付資料表3参照)。
ASEANからの輸入を品目別にみると、電気機器(HS85)が10.7%減の4,316億7,600万ドル、鉱物性燃料(HS27)が13.0%減の2,935億3,600万ドル、一般機械(HS84)が1.3%減の1,909億1,700万ドル、プラスチック製品(HS39)が14.7%減の582億1,600万ドル、輸送機器(HS87)が5.2%増の562億3,400万ドル、鉄・鉄鋼製品(HS72)が15.6%減の502億4,200万ドルの順だった。
(北見創)
(ASEAN)
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