韓国政府、防衛産業競争力強化対策を発表

(韓国)

ソウル発

2024年04月19日

韓国の産業通商資源部と国防部は4月17日、「第11回防衛産業発展協議会」(注1)を共同で開催し、韓国が「グローバル防衛産業4大国」入りするための防衛産業エコシステム競争力強化対策を発表した。

同対策では、次の3つの政策課題を掲げた。

  1. 先端防衛産業エコシステム能力の拡充:5大先端国防分野(注2)の素材・部品開発に対する4,000億ウォン(約440億円、1ウォン=約0.11円)の投資、防衛基盤産業の専門人材2,000人以上の育成など
  2. 民軍協力、産業融合の促進:民軍技術協力予算の段階的拡大、先端航空エンジンなど挑戦的な研究開発(R&D)の推進など
  3. 新市場拡大支援システム:防衛輸出相手国や同盟国との国際共同研究開発(R&D)の拡大、ポーランドなど防衛輸出受注に向けた貿易保険の供給(2024年は7億ウォン以上)など

安徳根(アン・ドックン)産業通商資源部長官は「防衛産業は、国の安全保障を強化すると同時に、川上から川下まで経済波及効果が大きい戦略産業で、持続可能な成長を実現するためには産業エコシステムの競争力が重要だ」として、防衛産業の重要性を強調した。申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官も「防衛輸出分野での各国間の競争が激しさを増している中、防衛産業企業の技術力強化と輸出拡大支援にさらに努力していく」と述べた。

(注1)防衛産業の発展や輸出支援などのために開催される協議会で、共同委員長は産業通商資源部長官と国防部長官が務める。

(注2)5大先端国防分野は、宇宙、人工知能(AI)、有・無人複合戦闘体系、半導体、ロボットの5分野。

(橋爪直輝)

(韓国)

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