香港とバーレーン、認定事業者(AEO)相互承認協定を締結

(香港、バーレーン)

香港発

2024年04月30日

香港税関の何珮珊(ルイーズ・ホー)税関局長は4月22日、代表団とともにバーレーン税関を訪問した。両税関の協力に関する協議とともに、双方の貿易関係強化とグローバル・サプライチェーンの安全性の向上を目的として、認定事業者(AEO、注1)の相互承認協定(MRA)を締結した。

香港政府の発表によると、MRAの締結は、香港とバーレーンの連携と協力を促進するマイルストーンとなるとしている。また、締結により、合法的なクロスボーダーの貨物移動を促進し、双方のAEOに大きな恩恵をもたらすとともに、双方の国際的貨物の安全性の強化が期待されている。

香港のAEOプログラムは2012年に開始され、バーレーンとのMRA締結が15カ国・地域目(注2)となる。締結国・地域のAEOは、税関検査率の軽減や優先通関など相互貿易促進のメリットを享受できる。

香港税関は特に、ASEANや湾岸協力会議(GCC、注3)加盟国を含む「一帯一路」経済圏とのMRAネットワークの拡大に尽力している。さらなる貿易円滑化のため、主要貿易相手国とのMRA締結に向けた積極的な取り組みを継続する方針だ。

(注1)AEOはAuthorized Economic Operatorの略。貨物のセキュリティー管理と法令順守の体制が整備された事業者に対し、税関が承認・認定し、税関手続きの緩和・簡素化策を提供する制度。

(注2)中国本土、インド、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、日本、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエル、カナダ、メキシコ、インドネシア、マカオの14カ国・地域と調印済み。

(注3)1981年にサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、オマーン、カタール、クウェートの6カ国によって設立。本部(事務局)はサウジアラビアの首都リヤドに所在。

(松浦広子)

(香港、バーレーン)

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