モロッコ国営リン鉱石公社がオーストラリアのフォーテスキューとグリーン共同企業体

(モロッコ、オーストラリア)

ラバト発

2024年04月23日

リン肥料生産で世界大手のモロッコ国営リン鉱石公社(OCP)グループ(以下、OCP)は4月8日、オーストラリアの鉄鋼大手フォーテスキュー傘下のフォーテスキュー・エナジーとモロッコで共同企業体(JV)を立ち上げると発表した。

両社は温室効果ガスの排出量削減目標の達成に向けて連携し、グリーン水素・アンモニア、肥料製品を、モロッコ国内はもとより欧州ほか国際市場に供給するのが狙いだ。モロッコ国内での再生可能エネルギー産業の急拡大に向けた生産施設や研究開発(R&D)拠点の設置を進める。

モロッコ国内での具体的な共同計画は次のとおり。

  1. 再生可能エネルギー、電力発電、電解作業、アンモニア生成、肥料生産などを含むグリーンアンモニア、グリーン肥料生産能力の大規模な統合
  2. グリーン技術や機器の製造
  3. マラケシュ地方のベンゲリール(Ben Guerir)にあるモハメッド6世工科大学(UM6P)に他のキープレーヤーとともにR&D拠点を整備
  4. ベンチャーキャピタル(VC)と連携しカギとなる技術開発に向けた投資促進

OCPのムスタファ・テラブ(Mostafa Terrab)会長兼CEO(最高経営責任者)は、今回の戦略的連携は両社の脱炭素化に向けた意思の表明であり、先進的施設の開発と競争力のある再生可能エネルギーや製品類、技術の供給を目指すと述べている。

(本田雅英)

(モロッコ、オーストラリア)

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