CPIは低下傾向、PPIは2023年半ばから上昇傾向に

(モンゴル)

北京発

2024年02月29日

モンゴル国家統計局の2月19日の発表によると、1月の消費者物価指数(CPI、2020年物価換算、速報値)は前年同月比7.6%上昇(前月比0.8%上昇)、生産者物価指数(PPI、2015年物価換算、速報値)は同3.7%上昇(同12.9%低下)となった。また、2023年12月のCPIは前年同月比7.9%上昇(前月比0.4%上昇)、PPIは同6.1%上昇(同19.9%上昇)だった(添付資料図参照)。

前年同月比でCPIは低下傾向にあるが、PPIは2023年中ごろに下げ止まり、上昇傾向に転じている。CPIは2022年6月の前年同月比16.9%をピークに、2022年後半からは高水準だったベース効果などを要因に低下に転じ、2023年10月以降は1桁台まで低下、2023年12月以降はモンゴル銀行(中銀)が目標としている4~8%の水準に収まっている。PPIは2022年3月の前年同月比58.9%をピークに、ベース効果などを要因に2023年3月からマイナスに転じ、2023年6月はマイナス13.7%まで低下したが、2023年7月からはプラスに転じた。

1月のCPI上昇率を項目別にみると、教育16.8%、レストラン・ホテル14.4%、食料品11.7%、保健・医薬品7.8%、家具・日用品6.6%、被服・履物5.9%、保険・金融サービス5.3%、アルコール・たばこ5.0%、住居・水道4.0%、娯楽3.6%、郵便・通信0.3%、交通・輸送0.2%、その他の商品・サービス15.9%で、それぞれ前年同月比で上昇した。

1月のPPI上昇率を項目別にみると、電気・ガス・熱供給業14.1%、製造業10.9%、上下水道業5.3%、鉱山業・採掘業2.2%で、それぞれ前年同月比で上昇した。1月のPPI上昇率3.7%のうち、鉱山業・採掘業が1.8ポイント(寄与率49.8%)、製造業が1.3ポイント(同34.7%)、電気・ガス・熱供給業が0.5ポイント(同14.3%)、上下水道業が0.0ポイント(同1.1%)だった。

(藤井一範)

(モンゴル)

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