光ファイバー回線利用率が前年比で6割超増加
(ペルー)
リマ発
2024年02月22日
ペルー情報通信民間投資監督庁(OSIPTEL)は2月16日、国内のインターネット固定回線サービスのうち、光ファイバー回線の利用率が前年比で急増し(2023年:56.92%、2022年:37.40%)、前年まで首位だったHFC方式(注1)を抜いて、インターネット固定回線の中でトップの利用率となった、と伝えた。利用件数で比較すると、2022年は122万4,862件、2023年は201万5,195件で、前年比増加率は64.52%にも達した(添付資料図1参照)。その背景としては、新型コロナ禍以降の巣ごもり需要の高まりが契機となり、相対的により高速で快適な回線への人気が数カ年にわたって継続したことがある、とみられる。
OSIPTELの管轄下にある統計情報システムの「PUNKU」(注2)において参照可能な光ファイバー回線のマーケットシェアに関する資料によれば、スペインのTELEFÓNICAが前年比で7.53ポイントのシェア低下にもかかわらず、31.12%で首位を維持した(添付資料図2参照)。続いて、堅実にシェアを伸ばした地場資本のGRUPO WIN(Wi-Net Telecom社とWin Empresas社)とWOWがそれぞれ2位、3位となり、反対に前年比でシェアが0.82ポイント低下したメキシコのCLAROは4位に後退した。
光ファイバー回線の件数を地域別でみると、首都リマが回線数108万5,823件で全体の53.88%を占めている。また、光ファイバー回線が拡充した地域としては、南部イカ州(10万6,058件)、北部ランバジェーケ州(10万3,142件)、ラ・リベルタッド州(8万1,450件)、ピウラ州(8万520件)、リマに隣接するカジャオ憲法特別区(7万4,492件)などがあった。
(注1)HYBRID FIBER COAXIALの略で、ケーブルテレビ回線を使用する方式。
(注2)「定期的情報開示規定(NRIP)」により、プロバイダー各社がOSIPTELに報告する情報を基に、電気通信市場における統計指標レポートの取りまとめを可能とする情報ツール。
(設楽隆裕)
(ペルー)
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