ドバイ税関、知的財産に関する2023年の統計を公表
(アラブ首長国連邦)
ドバイ発
2024年01月31日
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ税関は1月23日、2023年の活動報告の中で、知的財産に関する統計を公表した。
2023年にドバイ税関が扱った知的財産権紛争件数は約333件で、1,500万点以上の模倣品が含まれ、総額は約7,340万ディルハム(約29億5,362万円、1ディルハム=約40.24円)だった。模倣品のリサイクルは122件で、約69万4,000点の模倣品が対象となった。
ドバイ税関は、SDGs(持続可能な開発目標)の観点から、リサイクルを積極的に実施している。2023年の模倣品の取り扱い点数は前年とほぼ同数(前年1,450万点)で、総額は前年から減少している(前年1億950万ディルハム)。一方、リサイクルの件数は前年比で約3割増(前年93件)、点数が約4倍(前年17万3,000点)に上った。扱った模倣品の種別については言及されていないが、現地の知財専門家によると、服飾品などリサイクルしやすい製品は差し止めの対象になりやすい傾向にあるという。
ドバイ税関は、知的財産に関するイベントも多数実施している。2023年には、知的財産に関する131のワークショップと啓発イベントを実施し、さまざまなカテゴリーから1,618人が参加した。さらに、407の商標と231の商業機関(commercial agencies)が登録された。ドバイ税関の従業員のためのイノベーションに関する知的財産権も8件登録されたという。
(関景輔)
(アラブ首長国連邦)
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