9月のインフレ率、12カ月ぶりの低い水準に

(ガーナ)

アクラ発

2023年10月17日

ガーナ統計局(GSS)は10月11日、9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比38.1%と発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。8月の40.1%を下回り、2022年9月の37.2%に迫る12カ月ぶりの低い水準となった。

9月のCPI上昇率を分野別にみると、食品分野は前月の51.9%から2.5ポイント下がって49.4%だったが、依然として高いCPI上昇率を記録している。非食品分野は30.9%から29.3%に低下した。地場産品のインフレ率は37.3%、輸入品は39.9%だった。地域別のCPI上昇率では、ノース・イースト州が54.4%と最も高く、アシャンティ地域が31.2%で最も低かった。

食品分野の高いCPI上昇率を牽引したのは、紅茶とその関連製品で117.1%だった。次いでココア飲料(80%)、果物・野菜ジュース(62%)、魚介類(56.9%)、コーヒー・コーヒー代替品(54.7%)、牛乳・その他の乳製品・卵(54.0%)、油脂類(50.7%)、穀類・穀物製品(50.7%)、砂糖・菓子・デザート(50.6%)、生きた動物・肉(48.8%)、既製食品(47.0%)、野菜・塊茎・プランテーン(調理用バナナ)など(46.3%)、ソフトドリンク(41.8%)、水(35.4%)と続いた。果物・ナッツ類は最も低い33.5%だった。

非食品分野では、介護・保健サービス等(49.2%)、アルコール飲料・たばこなど(49.4%)、家具・家庭用品(44.9%)、衣類・履物(32.5%)、ヘルス(31.3%)、レクリエーション・スポーツ・文化(30.1%)、住宅・水道・電気(28.6%)、運輸(25.9%)、情報・通信(21.1%)、レストラン・宿泊施設(19.5%)、教育サービス(11.3%)、保険・金融サービス(5%)だった。

CPI上昇率は2022年12月に22年ぶりの高水準となる54.1%に達し、政府は物価抑制に取り組んできた。CPI上昇率は2023年1月から低下傾向に転じ、2023年4月には41.2%まで低下したが、5月には再び上昇に転じ、7月には43.1%となっていた。中央銀行は、2023年末のインフレ率は29%までに下がると予測している。

(関根広亮)

(ガーナ)

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