8月の輸出額は前年同月比21.2%減、輸入額は14.8%減

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年09月26日

インドネシア中央統計庁(BPS)が915日に発表した輸出入のデータによると、8月の輸出額は前年同月比21.21%減の220420万ドル、輸入額は14.77%減の1887,980万ドルだった。前月比では輸出額は5.47%増、輸入額は3.53%減となった。貿易収支は312,440万ドルの貿易黒字となり、40カ月連続で黒字を維持した。

8月の輸出の内訳をみると、石油・ガスが前月比で7.50%増、非石油・ガスが5.35%増となった。輸出全体の9割超を占める非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が8.42%減の288,710万ドル、動植物性油脂が7.56%増の292,660万ドル、鉱石・スラグ・灰が3.2倍の114,460万ドルの順となった。

輸入では、石油・ガス、非石油・ガスが前月比でそれぞれ15.01%減、1.34%減といずれも減少した。非石油・ガスの内訳をみると、機械類・輸送用機器が1.58%増の296,230万ドル、穀物が15.25%増の56,880万ドルと増加したが、電気機器が3.27%減の223,790万ドルだった。

8月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が537,570万ドル(前月比9.36%増)、米国212,940万ドル(4.67%増)、インド184,370万ドル(1.07%増)となった。相手国別の輸入額は、中国が518,860万ドル(6.52%減)、日本149,960万ドル(5.63%増)、タイ79,130万ドル(6.56%減)と続いた。

8月単月の非石油・ガス貿易収支をみると、前月に続きインドとの貿易収支が142,090万ドルと最大の黒字で、米国が126,850万ドルの黒字、マレーシアが4850万ドルの黒字と続いた。一方、オーストラリアとの貿易収支がマイナス61,100万ドルと最大の赤字になった。

財務省財政政策庁(BKF)のフェブリオ・カチャリブ長官は「商品価格の下落と世界経済の減速、特にインドネシアの主要貿易相手国の景気減速の影響が、インドネシアの貿易動向に表れている」と述べた(「ブリタ・サトゥ」921日)。

ズルキフリ・ハサン商業相は「原材料・補助資材と資本財の輸入は8月に減少したが、この状況は一時的なものと予想される。これは、8月のインドネシア製造業購買担当者景気指数(PMI)が53.9ポイント(注)と拡大基調にあることからも分かる。また、20238月の消費者信頼感指数(IKK)は125.2ポイントと前月より高く、今後の国内経済は依然有望だと考えられる」とした(「ヌラチャ」920日)。

(注)製造業の購買責任者を対象に、生産高や新規受注、在庫レベル、雇用状況、価格などの指数に一定のウエイトを掛けて算出する指数。0から100の間で変動し、50.0は「前月から横ばい」、50.0を超えると「前月比で改善や増加」を意味して景気拡大を示し、50.0未満は「前月比で悪化や減少」として景気減速を表す。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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