ハーバード・ビジネス・スクール、中南米のケーススタディ作成支援拠点にウルグアイを選択
(ウルグアイ)
ブエノスアイレス発
2023年09月21日
ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)・ラテンアメリカ研究所が、2023年5月にウルグアイの首都モンテビデオに開設された。2000年にアルゼンチンのブエノスアイレス市に開設した同研究所の拠点を移転させた。同研究所はなぜウルグアイを選んだのか。ジェトロは7月19日、同研究所に話を聞いた。
HBSは、同校で学ぶ学生の国籍が多様化したことを背景に、米国中心だったケーススタディを多様化させてきた。同研究所の業務は、HBS教授陣による中南米のケーススタディの作成を支援することだ。同研究所は2000年にブエノスアイレスに開設した中南米の拠点を、2023年にモンテビデオへと移した(注)。
同研究所によると、ブエノスアイレス市の拠点の移転先として、ブラジルのサンパウロも検討したが、ウルグアイが社会、経済、政治的に安定していること、ウルグアイ政府が誘致に熱心だったこと、人材の質の高さ、良好な住環境が理由でモンテビデオへの移転を決めたという。ウルグアイは人口300万の小国だが、小さいが故に政府の協力を得やすいことも同国の魅力だという。
同研究所は、ウルグアイ技術研究所(LATU)にある、情報通信など知識集約型の企業や機関が集積する技術パークに立地している。技術パークへの立地は、LATUが誘致に熱心だったこともあるが、LATUが持つ知識経済のエコシステムに入ることが、ネットワークづくりに有益であることも理由の1つとしている。
(注)サンパウロとメキシコ市には以前からリサーチャーを配置している。
(西澤裕介)
(ウルグアイ)
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