2023年上半期の海外からのドバイ来訪者数、新型コロナ禍前の水準を超える

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年08月10日

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ経済観光局(DET)は8月6日、2023年上半期(1~6月)の海外からドバイへの宿泊を伴う来訪者数が855万人だったと発表した。前年同期の712万人から20.1%増となり、また新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同期の836万人も上回った。2019年の年間来訪者数は1,673万人で過去最多となっているが、2023年はそれを上回るペースで推移しており、年間を通して過去最多来訪者数の更新が期待される(添付資料図参照)。

DETが2023年6月に発表した2023年1~5月の国別の来訪者数外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、1位がインドで前年同期比47%増、2位がロシアで2倍、3位が英国で9%増、4位がサウジアラビアで5%減、5位がオマーンで38%減となった。ロシアからの来訪者数は従来から多いが、増加が目立つ。

ドバイは、新型コロナの流行が続いていた2020年7月以降、UAE連邦レベルとも協力しながら海外からの来訪者を増やすための取り組みを打ち出してきた。PCR検査やワクチン接種の要件をクリアすれば入国可能とするルールをいち早く設定し、「マルチ観光ビザ制度」を導入(2021年3月31日記事参照)。見本市やカンファレンスのリアル開催も積極的に誘致した。また、2021年10月から半年間行われたドバイ国際博覧会(万博)も大きな集客効果を上げ、同時期の来訪者数増加に寄与した(2022年4月5日記事参照)。一方、2023年に入ってからは万博などの大規模イベントは開催されていないため、今回の記録更新はドバイがこれまで進めてきた政策の成果で、観光産業の成長として捉えることができそうだ。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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