カタールがGCC統一商標法を採用、GCC全加盟国が準拠へ

(カタール、湾岸協力会議(GCC))

ドバイ発

2023年07月27日

カタールで湾岸協力会議(GCC)統一商標法を採用する実施規則が7月10日付で発効した(2023年決定第56号)。現地法律事務所によれば、本規則はカタールで8月10日から適用される。GCC加盟6カ国全ての商標法がGCC統一商標法に準拠することで、各加盟国の制度の大枠がそろい、ユーザーの利便性が高まる。

GCC統一商標法は、GCC加盟国の商標法を統一することを目的とするもので、各加盟国が同法を鋳型に国内の商標法を改正することで、間接的に加盟国全体の商標法の統一を図るしくみだ。2022年1月2日にアラブ首長国連邦(UAE)がGCC統一商標法を採用したことで、GCC加盟国で残すはカタールのみとなっていた(中東知的財産ニュースレター11号PDFファイル(342KB)19号PDFファイル(418KB)60号PDFファイル(2.0MB)参照)。

本規則の採用により、カタールで各種手続きの期限や料金が変更される。特に期間が大幅に短縮される手続きとしては、書面の補正期間(通知日から6カ月が90日に短縮、規則6条)や、異議申し立て期間(公報公開日から4カ月が60日に短縮、規則12条)が挙げられる。料金の例では、1区分あたりの商標出願料は1,000カタール・リヤル(約3万8,500円、1カタール・リヤル=約38.5円)で変更はない一方、更新料が2,000カタール・リヤルから 3,000カタール・リヤルに引き上げられる。

(関景輔)

(カタール、湾岸協力会議(GCC))

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