第1四半期の乗用車新規登録・販売台数は世界の主要市場で増加、中国では減少

(ドイツ、世界)

ミュンヘン発

2023年04月21日

ドイツ自動車産業連合会(VDA)は4月19日、2023年第1四半期(1~3月)の世界とドイツの乗用車市場の新規登録台数や新車販売台数を取りまとめて発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

VDAによると、欧州(注)の第1四半期の乗用車新規登録台数は323万5,951台(前年同期比17.5%増)だった。ただし、2019年第1四半期比では22%減で、新型コロナウイルス禍前の水準には届かなかった。国別にみると、ドイツが66万6,818台(前年同期比6.5%増)で、欧州で最も新規登録台数が多かった。これに、英国(49万4,260台、18.4%増)、イタリア(42万7,067台、26.2%増)、フランス(42万887台、15.2%増)、スペイン(23万7,563台、44.5%増)と続いた。

米国では、2023年第1四半期の販売台数(乗用車と軽トラック)は356万3,300台(前年同期比8.1%増)だった。乗用車は7%、軽トラックは8%増加した。中国での第1四半期の乗用車販売台数は振るわず、507万9,000台(6.9%減)となった。他方、中国の3月の販売台数は22.8%増の199万6,000台だった。日本の第1四半期の乗用車販売台数は115万4,100台(16.7%増)、インドの乗用車登録台数は101万8,400台(10.6%増)、ブラジルの販売台数(乗用車と軽トラック)は43万6,900台(16.4%増)だった。

VDAは、多くの国・地域で新規登録または販売台数が前年同期比で増加した理由として、2022年第1四半期の新規登録または販売台数が少なかったことを掲げた。2022年第1四半期は、ロシアによるウクライナ侵攻の開始と部品の供給不足が自動車市場に影響を及ぼした。一方、VDAによると、欧州、米国、日本では自動車の部品不足が解消に向かっている。その回復傾向はドイツ国内の生産台数にも好影響をもたらしており、VDAは4月5日、2023年の国内生産台数予測を369万台から379万台に上方修正外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

(注)EU加盟国とEFTA加盟国(スイス、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン)。EUを離脱した英国も含む。また、欧州の台数は欧州自動車工業会(ACEA)の統計(4月19日発表)に基づく。

(クラウディア・フェンデル)

(ドイツ、世界)

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