国際旅客便の新型コロナ対策の制限措置を1月8日から解除

(中国)

北京発

2023年01月10日

中国民用航空局は12月28日、「国際旅客便回復プランに関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、新型コロナウイルス対策として実施していた国際旅客便の制限措置を1月8日から解除すると発表した。主な通知の内容は以下のとおり。

  • 「五つの一」(注1)と「1国1策」などの規制を解除。2国間協定に従って定期旅客便を運航する。
  • 国内外の航空会社による国際旅客チャーター便運航申請の受理を段階的に再開する。また、2023年夏秋の運航ダイヤから、関連する手続きや要件を完全に新型コロナ禍前に戻す。
  • 今後「感染リスクの高い地域からの入境便」という認定は行わず、入境便の乗客搭乗率を75%以内とする制限も撤廃する。
  • 入境便の乗務員や空港関係者の入境後の隔離措置やPCR検査などの措置を撤廃する。運航関係者のマスク着用と手の消毒などは引き続き求めるほか、乗客のマスク着用指導・監督を強化する。
  • 国内外航空会社の国際旅客便の運営安全に関する監督管理、国際航空運輸価格に関する管理を強化する。

国際線の運航再開に関連して、海南航空は1月1日、「国際線入境分流の取り消しに関する通知外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表し、1月12日午前0時(北京時間)から、同社が運航する目的地が北京市の全ての国際航空便について、指定された第1入境地点から入境する必要(注2)がなくなり、フライト計画に従って北京市に直行すると発表した。

(注1)民航局は2020年3月26日に「感染対策期間中の継続的な国際旅客便減便に関する通知」を発表し、これまで国内外の航空会社の国際旅客便について「1航空会社、1国、1路線、1週、1便」の運航を求めていた。具体的には、国内の航空会社は1社が1つの国に1路線を1週間に1便のみ、外国の航空会社は中国向けに1週間に1便のみの運航を認めるとした。その後、同ルールを徐々に緩和し、国際便の再開については国ごとに対応するようになった。

(注2)中国民用航空局、国家衛生健康委員会、税関総署は2020年3月22日に共同で「目的地が北京市の国際航空便が指定された第1入境地点から入境することに関する公告(第2号)」を発表。同公告に基づき、2020年3月23日午前0時(北京時間)から、北京市を目的地とした全ての国際線旅客便は、天津市、河北省石家荘市、山西省太原市、内モンゴル自治区フフホト市、上海市(浦東国際空港)、山東省済南市、山東省青島市、江蘇省南京市、遼寧省瀋陽市、遼寧省大連市、河南省鄭州市、陝西省西安市の12の指定された第1入境地点から到着する必要があるとしていた。その後、同ルールは一部緩和したが、北京市行きの直行便数を制限する措置は引き続き取っていた。

(趙薇)

(中国)

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