上海市、新型コロナ防疫措置をさらに緩和、場所コードのスキャンを停止

(中国)

上海発

2022年12月16日

中国の上海市人民政府は12月9日と13日に、同市の新型コロナウイルス感染者の隔離方法や、上海市健康コードアプリによる陰性確認、場所コードの読み込みによる行動履歴の把握措置などを見直し、防疫措置の合理化を実施すると発表した。

同市人民政府は12月9日、国務院の共同防疫メカニズムが発表した「新型コロナウイルス感染拡大防止抑制措置実施の一段の合理化に関する通知」(2022年12月8日記事参照)を実施するための10の措置を発表した。

具体的には、新型コロナウイルス陽性者のうち、無症状感染者と軽症者の自宅隔離を可能とする措置や、密閉状態にある娯楽施設や飲食店でも、PCR検査陰性証明書の提示不要とするなど、一部の施設での防疫措置を合理化するとした。

また、同市人民政府は、13日午前0時以降、養老施設、児童福祉施設、医療機関、学校(保育所を含む)などの特別な場所を除き、行動履歴を把握するため実施していた上海市の健康コード(随申コード)の提示と場所コードの読み込み措置を実施しないと発表した。

感染の急拡大により、一部地域では解熱鎮痛薬や新型コロナウイルスの抗原検査試薬が薬局などで購入できない事態が発生している。14日に開催された国務院の共同防疫メカニズムの会見では、市場供給を今後増やす措置を実施していくとした。

(神野可奈子)

(中国)

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