気候変動対策技術イベント「PLANETech World」が開催

(イスラエル)

テルアビブ発

2022年10月03日

イスラエルのテルアビブ市内で9月21日、気候変動に対応するテクノロジーをテーマとしたイノベーションイベント「PLANETech World外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が初めて開催された。

主催者によると、本イベントはクライメットテック(気候変動対策に資する技術)に特化したイスラエル初のイベントで、100社を超えるスタートアップが出展し、1,500人以上の参加者を集めて、対面形式で開催された。

基調講演では、タマル・ザンドバーグ環境保護相が登壇し、「2050年にゼロカーボンエミッションを実現する目標に向けて、政府は今後、気候変動分野のテクノロジー振興に注力していく」と述べた。

また、ドロル・ビン・イノベーション庁CEO(最高経営責任者)は、イスラエルのクライメットテックについて、スマート農業やモビリティ分野で世界をリードする企業が育ちつつあることに言及した。そして、今後のさらなる発展のため、同分野向けの大規模な投資を計画していることを発表した。

写真 タマル・ザンドバーグ環境保護相による基調講演(ジェトロ撮影)

タマル・ザンドバーグ環境保護相による基調講演(ジェトロ撮影)

本イベントでは、各国の政府関係者、スタートアップ経営者および投資家による講演に加えて、スタートアップ向けの展示会場も設置された。フードテックや建設、循環経済など分野ごとに分けられた各会場では、来場者と企業との間で活発な商談が行われた。日本や米国などイスラエル国外から参加している来場者も見られ、気候変動分野においても、イスラエルのイノベーションエコシステムへの関心の高さが感じられた。

イベント終盤には、11月6日からエジプトで開催される国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)のイスラエルパビリオンに派遣されるスタートアップ10社が発表された。COPにイスラエルのパビリオンが出展されるのは今回が初めてとなる。

写真 COP27イスラエルパビリオンに選抜されたスタートアップの代表者(ジェトロ撮影)

COP27イスラエルパビリオンに選抜されたスタートアップの代表者(ジェトロ撮影)

イスラエル現地紙「タイムズ・オブ・イスラエル」は9月21日、イスラエルとアブラハム合意に関わる各国などが、10月18~20日の日程で、食糧危機や気候変動に関するサミットをイスラエルのエイラートで開催する、と報じている。

(太田敏正)

(イスラエル)

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