ボーイングがアフリカの航空機市場の成長を予測

(アフリカ、米国)

中東アフリカ課

2022年09月20日

航空機大手ボーイングは913日、20222041年の世界の航空機市場の将来予測を発表した。アフリカ地域では、今後20年間で年率3.5%の規模で航空機市場が成長し、合計1,010機の航空機購入(1,760億ドル相当)が見込まれるとしている。航空機大手エアバスも、20212040年の市場予測でアフリカの航空機新規購入数をほぼ同数の1,100機と予測している。

ボーイングは、2022年のアフリカの航空産業は新型コロナウイルス感染拡大の影響から急速な回復を見せており、今後もアフリカ地域の旅客数は堅調に伸びていくとし、世界平均の3.8%を上回る年率5.2%のペースで成長すると予測。アフリカの航空会社は、依然として欧州便が最も多くの割合を占めるものの、今後は、アフリカ域内路線や国内線の旅客数が6.1%伸びるとし、特に中型機の需要が伸びるという。

アフリカ最大の航空会社であるエチオピア航空は、20228月末に発表した20212022年の業績レポートにおいて、売上高は前年比79%増となる50億ドル、純利益は93,700万ドルになったと発表した。旅客機を貨物機に転換して貨物輸送で収益を上げるなど、新型コロナ禍においても成長を維持した。同社は、トーゴを本拠とするアスカイ航空やザンビア航空、マラウィ航空などを傘下に加えており、アフリカの航空産業をリードしている。さらに2022年はコンゴ民主共和国政府との合弁で、コンゴ航空を設立するなど、引き続き拡大路線の継続を示唆している。

(佐藤丈治)

(アフリカ、米国)

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