大連市、中心部で新型コロナ対策の封鎖管理を実施

(中国)

大連発

2022年08月31日

中国遼寧省大連市は、828日と29日にそれぞれ15人、40人の新型コロナウイルス感染者が確認されたことを受け、中山区をはじめとする市内の計12カ所を中リスク地域に指定した。続いて29日、同市疾病予防コントロールセンターは、市内中心部での感染が確認されたことから、急拡大のリスクを未然に防ぐため、830日午前0時~94日午前0時に市内5区(中山区、西崗区、沙河口区、甘井子区、高新区)の封鎖管理を発表した。

具体的な措置としては、この5区では中・高リスク地域を除き、基本的に各家庭につき1日に1人が生活物資の調達のために外出可能としており、完全な都市封鎖は回避している。通勤態勢については、各機関・企業・公営組織は必要な人員以外は全て在宅勤務を義務付けた。

また、連続的に生産が必要な製造業は、工場内での従業員数を削減の上、運営を維持するために必要な従業員のみ出勤可能とした。その他の製造業は原則、緊急の注文への対応に必要な従業員のみ出勤可能としている。スーパーや食品市場、配送業の従業員は外出を可とする。各機関・企業・公営組織は合理的に出勤、外出が必要な人員を確定し、企業勤務者は所属会社が、個人経営者などについては所在社区が発行する通行証明書の所持が必要となり、N95水準のマスク着用も推奨されている。

大連市内から出ないようにも呼びかけており、市外への移動が必要な場合、目的地への事前報告と48時間以内のPCR陰性証明書の提出が必要となる。市内5区のバスや地下鉄(ライトレールを含む)、長距離バスなども運行停止となっているが、タクシー、配車サービスは引き続き営業している。

日系メーカーが多く進出している金普新区では、通行証明書の所持により従業員の移動は可能となっており、生産活動への影響は出ていないもようだ。

(李穎)

(中国)

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