インドネシア、国内移動時の要件としてワクチンの追加接種を義務化

(インドネシア)

ジャカルタ発

2022年08月31日

インドネシアの新型コロナウイルス対応タスクフォースは、825日に新型コロナウイルス流行時の国内旅行者の旅行条件に関する通達2022年第24PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した。通達では、「18歳以上の国内旅行者は、3回目のワクチン接種(ブースター接種)を受けている必要がある」と規定し、国内旅行の条件としてワクチン追加接種を義務付けた。なお、短期出張など海外からの外国人旅行者による一時的な国内移動に関しては、ワクチンを2回接種していることが要件とされる。

これまで政府は、段階的にワクチン接種回数に関する国内旅行の要件を厳格化している。811日付の通達2022年第23PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)では、ワクチン接種が2回のみ完了している国内旅行者は、出発前72時間以内に検体採取されたPCR検査などの陰性証明書の提示が必要と規定していた。今回の措置では、ワクチン接種回数の要件を引き上げる代わりに、PCR検査などの陰性証明書の提示義務を一律廃止したかたちだ。

3回目接種(ブースター接種)義務の対象とならない旅行者は以下のとおり。

  • 18歳以上の外国人で、海外からの旅行に由来する一時的な国内移動を行う国内旅行者は、2回目のワクチン接種を受けている必要がある。
  • 6歳から17歳の国内旅行者は、2回目のワクチン接種を受けている必要がある。
  • 海外からの旅行に由来する一時的な国内移動を行う6歳から17歳の国内旅行者は、ワクチン接種の義務を免除される。
  • 6歳未満の国内旅行者は予防接種の要件を免除されるが、新型コロナウイルスワクチン接種に関する規定を満たす同伴者とともに旅行する必要がある。
  • 旅行者が予防接種を受けることができない特別な健康状態、併存疾患がある場合は、予防接種の要件が免除され、かつPCR検査または迅速抗原検査の陰性結果を提示する必要はない。ただし、旅行者がワクチン接種できないことを示す医師の診断書・証明書を携帯する必要がある。

インドネシア政府は、国内移動や商業施設入場など多くの場面でワクチン接種を義務化することで、国民のワクチン接種を推し進めている。827日の政府発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、1回目接種が終わっているインドネシア国民は23273,628人、そのうち17,0864,121人が2回接種まで、2回目接種が完了した国民のうち6,0225,235人が追加接種を終えている状況だ。

(尾崎航)

(インドネシア)

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